呼吸を見直すと体幹が鍛えられる

普段、呼吸をどのようにしているか意識することはありますか?
多くの方はあまり意識していないと思います。

ですが、呼吸を変えるだけで体幹の筋肉が働きやすくなったり、腰痛が和らいだりする効果が期待できます。

呼吸は誰でも毎日するものなので、呼吸を見直すことは重要なのです。

具体的にどうしたらいいのか一緒に見ていきましょう。

<呼吸と股関節の関係>

呼吸に関わる筋肉はあばらの一番下にある横隔膜(おうかくまく)という筋肉です。

横隔膜が下へ下がったり、上へ上がったり動くことで、肺に空気を取り入れることができます。

そんな横隔膜と股関節の間には大腰筋(だいようきん)という筋肉があり、
横隔膜と大腰筋はつながりを持っています。
このつながりを介して、
大腰筋が横隔膜を緊張させたりすると呼吸にも影響が出ます。
ですが、大腰筋を整えることで横隔膜も働きやすくなり、
呼吸を深くおこなうことができます。
さらに、横隔膜は以下の筋肉とつながりを持っています。

・腹横筋(ふくおうきん)

・骨盤底筋(こつばんていきん)
・多裂筋(たれつきん)
これらと横隔膜を含む4つの筋肉はコアユニットと呼ばれ、
体幹の上下と前後を取り囲むように位置しており、それぞれがつながりを持っています。
そして、コアユニットの中心に位置するのが大腰筋で、
大腰筋は横隔膜だけでなくコアユニット全体へ影響を与える可能性があるのです。

つまり、大腰筋を整え横隔膜の働きを良くした結果、
1回1回の呼吸が深くすることができ、それだけでコアユニットも働きやすくなり、腰痛にも効果があります。

大腰筋をどのように整えていくと良いのか以下に解説します。

<股関節のアウターマッスルが緊張しすぎている>

大腰筋は股関節においてインナーマッスルです。

インナーマッスルは身体の深部にある関節を安定させてくれる役割を持つ筋肉です。

対して、アウターマッスルは身体の表面にある関節を動かす役割を持つ筋肉です。

股関節においては、大腿直筋(だいたいちょっきん)、中殿筋(ちゅうでんきん)などがアウターマッスルにあたります。

アウターマッスルによって関節の動きを出すには関節の安定性が必要なので、
インナーマッスルが働くことが条件となるのです。

インナーマッスルである大腰筋が働きにくい状態になっていると、
アウターマッスルが過剰に緊張し、無理やり関節を安定させようとします。

それによって、ますます大腰筋は働きにくくなり、
股関節の動きが悪くなるのはもちろん、呼吸も浅く早い動きになってしまいます。

<周りの関節が動きすぎる>

股関節の周りには、膝関節、腰椎(ようつい)などの関節があります。

関節には、動きが大きい関節と動きに乏しい関節があります。
股関節は動きが大きい関節、膝関節や腰椎は動きが乏しい関節にあたります。

本来、動きが大きい股関節の動きが悪くなると、
代わりに膝関節や腰椎でその動きを補うように過剰に動きます。

膝関節や腰椎には本来求められる以上の動きが要求されてしまうということです。

しかし、本来動きに乏しい関節なので、
動きすぎるのを抑えるために以下のような筋肉が過剰に緊張して関節の動きを制限します。

・前ももの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)

・腹筋の腹直筋(ふくちょくきん)

・背筋の脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)

大腿四頭筋は股関節のアウターマッスルでもあるので、
過剰に緊張すると大腰筋は働きにくくなります。
また、大腰筋は腰にもついているため、
腹直筋や脊柱起立筋など体幹のアウターマッスルが過剰に緊張すると、
それも大腰筋を働きにくくする原因になるのです。

<大腰筋自体が働きにくくなっている>

股関節や腰の動きやアウターマッスルなど、
大腰筋を働きにくくする要因を解消していくことで大腰筋の働きが良くなるのは確かです。

ですが、大腰筋自体の働きが弱くなっている場合は、
まず大腰筋が働けるように大腰筋自体を整える必要があります。
大腰筋を整えた上で、
大腰筋の働きを弱くする要因をそれぞれ解消していくことで、大腰筋の働きを改善することができます。
その結果、横隔膜の働きも良くなり、深くゆっくりとした呼吸が可能になります。

以下の運動前後で呼吸のしやすさ、腰の痛みや腰の動かしやすさを比べてみてください。

1.椅子に腰かける。

2.みぞおち、そけい部(ビキニラインの真ん中)をそれぞれおさえる。
3.おさえたまま、太ももを持ち上げる。
4.持ち上げた太ももをストンと落とす。
5.左右それぞれそけい部の手を入れ替えて、10回ずつおこなう。

実施後は呼吸がしやすく、腰の動きも良くなっていませんか?

大腰筋がついているみぞおちとそけい部を押さえた状態で股関節を動かすことで、
大腰筋を働かせつつ股関節を動かすことができます。
それによって、大腰筋が働きやすくなり、横隔膜や他のコアユニットも働きやすくなったからです。

<まとめ>

・呼吸を見直すだけで、腰痛を和らげる効果が期待できる。

・横隔膜と大腰筋はつながりを持っている。
・横隔膜はコアユニットとつながりを持っている。
・アウターマッスルが働きすぎると大腰筋は働きにくくなる。
・膝や腰の動きが悪いと大腰筋は働きにくくなる。

呼吸は誰でもおこなうものなので、それを見直すことは身体にとって様々な良い効果があります。

一日の中で少しでも良いので、自分の呼吸を見直してみる時間を作ってみてはいかがでしょうか?

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