歩くと足が疲れるし、膝も痛くなる、、、
という方は、もしかしたら背骨が棒のように固まってるのかもしれません。
実は背骨の固さは歩行の質に多大なる影響を与えます。
背骨と歩行にどのような関係があるのか。一緒に見ていきましょう!
背骨の構造
背骨は頭の下から骨盤の上にある骨で、首の骨(頚椎)が7椎、背中の骨(胸椎)が12椎、腰の骨(腰椎)が5椎の計24椎あります。
そして、胸椎には肋骨もついているため、頭・肋骨・骨盤と身体の中でも特に重要な部位と深い関係にあります。
それでは、次に背骨の筋肉を見ていきましょう。
背骨が固いと体幹全体が固まる
背骨には、脊柱起立筋という腰から首にまである長い筋肉がありますが、姿勢や身体の使い方など何かしらが影響して脊柱起立筋が固まると、背骨が棒のよう固まってしまいます。
その固さが肋骨や骨盤にも伝わり、体幹全体が固まってしまうのです。
そして、その固さは骨盤から足の動きにも影響を及ぼします。
体幹が固まると足の動きも悪くなる
体幹にある筋肉は足の筋肉と繋がりがあるため、固まると足の動きに悪い影響を与えます。
例えば、お腹の筋肉の真ん中にある腹直筋や脇腹の筋肉(外・内腹斜筋)は、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)や、外側の筋肉(大腿筋膜張筋/腸脛骨靭帯)と繋がりがあります。
これらの筋肉は歩くときにブレーキとなるため、固まると足の運びにスムーズさがなくなり一歩一歩が遅くなります。
そして、その影響で無駄にエネルギーを消費してしまうため、体力的にもバテやすく、足もすぐ疲れてしまうのです。
さらに、これらの筋肉は膝にもついているため、固まると膝の痛みを引き起こしやすいです。
これらをまとめて解決するには、背骨の動きをスムーズにするインナーマッスルの働きを高めることが必要です。
背骨のインナーマッスルの働きを高める
インナーマッスルには関節を安定させつつ、スムーズに動かすという働きがあります。
そのため、背骨のインナーマッスルである股関節の筋肉(大腰筋)や背骨の筋肉(多裂筋)がメインで働くと、背骨を柔らかく動かせることができ、脊柱起立筋の力が程よく抜けるのです。
さらに、大腰筋は股関節の動きも作り、左右のブレを抑える内ももの筋肉(内転筋群)や、歩行時のアクセルとなる裏ももの筋肉(ハムストリングス)と繋がりがあります。
そのため、大腰筋が働くと、足の負担を最小限に抑えることができ、足も疲れにくく膝の痛みも少なくなりやすいのです。
背骨を柔らかくするワーク
背骨を柔らかく動かして、大腰筋や多裂筋の働きを高めていきます。
まずは、実際に歩きやすさが変わるかどうか体感していただきたいため、運動をする前に歩いてみて、今の歩きやすさを確認しましょう。
歩き終わったら、背骨を柔らかくする2つの運動を行います。
背骨を動かす運動
1.椅子、もしくは床に座る。
2.へそから指4本上のみぞおちと反対側の背骨を触る。
3.みぞおちの力を抜きながら、背骨を前後左右回旋と各3〜5回ずつ動かす。
詳細はこちらから
背骨を動かす四つん這い運動
四つん這いの状態で、上記の運動で触った背骨を天井に向けて引き上げたり、地面に向けて落とすイメージで前後する。
横にズラすイメージで左右と各10回ずつ動かす。
2つの運動が終わったら、もう一度歩いてみてください。
いかがでしょう?
先程より歩きやすくなり、動きがスムーズになったと思います。
一見、歩行には大きな影響がなさそうに感じる背骨ですが、実は物凄く影響を与えてるのです。
バテやすい方は足の疲れ、膝の痛みにお悩みの方は、是非この2つの運動を試してみてください。
【体軸ピラティス】
【間違いだらけの体幹トレーニング】
【間違いだらけの筋力トレーニング】
などは、こちらから無料ダウンロードできます。
metaaxis.co.jp/pdf/
<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト
医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。
最新記事 by 吉田哲也 (全て見る)
- 身体に効くストレッチの秘密 - 2021年4月21日
- 短時間で効果を引き出す時短トレーニング - 2021年3月26日
- 自律神経を整える効果的な呼吸法 - 2021年3月19日