みぞおちをほぐせば肩こりはなくなる

なかなか休んでも取れない溜まりに溜まった疲れ。

このような取れにくい疲れを起こしている原因の1つに、巻き肩があります。

どんな対策をしてもあまり変わらないという方は、巻き肩が取れにくい疲労を起こしている原因かもしれません。

なぜ巻き肩が疲労に関係するのか、一緒に見ていきましょう。

巻き肩は呼吸を浅くする

巻き肩は前から見ると肩が内側へ入り、横から見ると背中が丸くなって前に倒れるような姿勢になっています。

胸は肋骨で覆われる胸郭という部位がありますが、肋骨で覆われる中には肺があります。

巻き肩になると、胸郭は両肩に左右から圧迫され、背中が丸くなって前側がつぶれるような形になります。

ここで一度巻き型の姿勢で深呼吸してみましょう。
胸の前が広がるような感じがしませんか?

息を吸うと、胸郭は前後左右に広がることで、肺により多くの空気を取り入れることができます。

しかし、巻き肩では胸郭が広がらないので、深呼吸がしにくくなるのです。
呼吸により取り組むことができる酸素は、筋肉を動かすためのガソリンみたいなものです。

そのガソリンとなる酸素が少ないと、筋肉もうまく羽後価格なり疲れやすくなります。
つまり、巻き肩で十分な酸素を肺に取り込むことができないために、身体を動かすための酸素も不足し、疲れやすくなってしまうのです。

呼吸が浅くなると首と肩がこる

巻き肩では、肩の筋肉(三角筋)、首の筋肉(胸鎖乳突筋)が緊張しやすいです。


これらの筋肉により、肩は内側へ、首は前に倒れて頭が前に出る姿勢になります。

これらは息を吸うときの補助的な役割を持っていますが、緊張しすぎるとかえって呼吸を邪魔してしまいます。
本来は肋骨の一番下にある横隔膜が呼吸のときに主として働きますが、三角筋、胸鎖乳突筋が緊張することで、横隔膜の働きが邪魔されます。

そのため、さらに三角筋と胸鎖乳突筋が緊張してしまい、呼吸は浅くなり、酸素を取り込めないので疲れやすくなってしまう悪循環に陥ります。

三角筋や胸鎖乳突筋など呼吸の補助に関わる筋群と呼吸にメインに関わる横隔膜は互いに関係しあっているのです。
これらから、この悪循環を断ち切るには巻き肩を解消する必要があるのです。

巻き肩解消のポイント

巻き肩を解消するポイントは、横隔膜を働かせること、背中を伸ばすことの2つです。
横隔膜は呼吸に関わるだけでなく、横っ腹の筋肉(腹横筋)、骨盤の筋肉(骨盤底筋)、腰の筋肉(多裂筋)など、体幹のインナーマッスルとつながりがあります。

そのため、横隔膜が働くことで体幹のインナーマッスルも働きやすくなり、体幹が安定します。
体幹が安定すると背中が伸びるための土台が安定するので、背中も伸ばしやすくなります。

また、つながりのある多裂筋自体が背中を伸ばす筋肉なので、多裂筋が働くことでも背中が伸びやすくなります。
次の運動の前後で深呼吸のしやすさ、背中の伸ばしやすさを比べてみてください。

横隔膜を働かせる運動

1.座る、または立った状態でみぞおちを押さえる。
2.押さえたまま、身体を前後に曲げ伸ばしする。
3.押さえたまま、身体を左右にひねる。
4.押さえたまま、身体を左右へ倒す。
5.それぞれ10回ずつ繰り返す。

運動後は深呼吸はしやすくなり、背中も伸ばしやすくなっていませんか?

横隔膜が働きやすくなった結果、呼吸はしやすく酸素を十分に取り込むことができるので、疲労回復に効果があります。
特に今の時期はパソコンでのデスクワークが多くなりやすいため、巻き肩になりやすいです。
デスクワークの合間や巻き方が気になったときには、一度横隔膜の運動を取り入れてみてください。

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Bodyline School 代表

<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト

医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。