からだの大きさがこどもの運動能力に関係ない理由

こんにちは、理学療法士の中山です。
 
「あの子はからだが大きいから力も強いはず!」
何となくのイメージなので申し訳ないのですが、
この期待に裏切られたことがある人は多いはず。
 
体格の良さと運動能力は何となく関係している
イメージが強いですが、実際には意外と
そうでもないことがあり、それには理由があります。
 
その理由とはいったい何なのか。
一緒に見ていってみましょう。
 

〔基本的には体が大きい方が有利〕

体格の良い子が意外と力が弱かったり、
逆に小さいこどもの方がボールを速く投げたり、
遠くに投げたり出来たということを
経験したことがある方は多いかと思います。

まず、前提として体格が良い方が
力が強いは間違っていません。

と言うのも、体が大きいということは
骨や筋肉が長いということになります。

筋肉や骨が長ければ、その分、質量は増えるし
体を動かす際にはテコの原理が働きやすくなるため、
より小さな力で大きな力が発揮しやすくなるという
構造上のメリットがあるからです。

しかし、なぜこのような構造上のメリットが
あるのにも関わらず、体の小さなこどもが
大きなこどもより強い力が出せるのでしょうか?

〔体格差を埋めているのはコレ〕

いくら体格が良くても、体の連動性を
うまく活かせれていなければ
先程の構造上のメリットはあまり役に立ちません。

大まかな説明ではありますが、
ここで言う体の連動性とは
一度の動きの中で必要な関節を適切に使い
力の伝達をスムーズに伝えられる能力のことです。

少しややこしく聞こえますが、
要は全身を使って動くことが出来るかどうかです。

いくら腕の力が強くても、腕の力だけでは
上半身全体、もしくは上半身と下半身全体で
発揮される力の前では質量や運動量に
大きな差が生まれます。

これが体格差による構造上のメリットに
打ち勝つことが出来ている理由です。

〔体の連動性を高めるためのトレーニング〕

連動性を高めて上げるためには、
関節を適切に使えるようになることが重要です。

関節の動きを作り出しているのは筋肉です。

ですので、この筋肉の動きを出した上で
体を動かしてあげることがおすすめです。

次に紹介する体操でその動きができるため
試してみてください。

・立った状態で、肩幅程度に足を開く。
・足の付け根(ソケイ部)に手を置く。
・お尻を後ろに突き出すようにしておじぎをする。
・裏ももの伸び感を感じたら、お尻を締めるようにして身体を起こす。
・これを5回行う。
 
動画はこちら
http://youtu.be/LOyPQF7EGmA

体格が良くても体の連動性が良くなければ
力はうまく発揮できません。

逆に言うと、体格が小さくても
体の連動性を高めてあげることで
こどもの運動能力は大きく成長することができます。

ぜひ、試してみてください。

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中山照教

理学療法士
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト