こんばんは。理学療法士の田中です。
神経痛って難しいですよね?
病院で働いていた時は、Drは患者さんに「それはなかなか治らないよ」「徐々に良くなると思うよ」
「一応薬出しておくからさ」というセリフを言っていました。患者さんは、その言葉を信じて、しばらく様子をみるというパターンが多かったです。
私は、筋肉や骨格の問題による神経痛なら対応できたこともありましたが、それ以外は、当時の私は治せない事が多かったです。
でも、体軸を学んでからはちょっと違います。
今回は、大腿神経痛についてお話しさせていただきます。
大腿前面や側面に痛みやしびれがある場合、これは大腿神経の支配領域なので『大腿神経痛』と呼ばれています。
この神経は腰椎から出ているため、病院に行くと腰椎や骨盤の調整か痛み止めを処方されます。もしくは、
手術を勧められることもありますが、手術をしても症状がなくならないという方もいます。
しかし、診方を変えるだけで評価や施術の効果が変わり、痛みやしびれの症状が改善します。
大腿神経は第2~第4腰神経からなります。歩く為に必要な筋肉を支配していますので、重篤な状態ですと痛みやしびれによる歩行困難に陥ります。
先日、この大腿神経痛に悩まれている方がいらっしゃいました。
4か月前から痛かったそうです。
症状としては、左のふとももに、安静時痛と運動時痛ともに有り。
その他の情報は特にないまま、先入観を持たずに評価を始めました。
すると、胃と膵臓が固まっている反応が出ました。そこを調整した結果、痛みは消失しました。ただ、動きのぎこちなさが残っていたので、股関節のセルフケアを指導したところ、動作はスムーズになりました。
[内臓と大腿神経痛に関係があるのか?]
ここで少し、繋がりを見ていきましょう。
胃や膵臓は、腹腔神経叢からの支配を受けております。
実際、胃や膵臓などの疼痛に対して神経ブロックを行う時は、この神経叢に対してブロック注射を行うようです。
この神経叢は第12胸神経節,第1,第2腰神経節から出る枝などから作られています。 そして大腿神経は第2~4腰神経でしたね。
また、ツボとツボの繋がりである経絡で考えると、胃と脾(膵臓)の経絡は大腿前面を通っています。
アナトミートレインという筋膜でいうところの、スーパーフィシャルフロントラインです。
このように胃や膵臓と大腿神経には関係性があり、経絡で考えてみても胃や膵臓の不調が大腿前面に現れ、左大腿部の痛みといった症状につながったのだと思います。
本人に胃や膵臓の不調が原因と伝えると、本人はすごく納得していました。飲食店を営んでいる方で、どうしても食事が不規則になり、胃に負担をかけている自覚はあったとのことでした。そのため今回の施術に合わせて、再発予防の観点から食事に関するアドバイスも付け加えました。
大腿神経痛の患者様が現れた際は、良くある腰椎や骨盤の調整だけで変化が見られる人もいます。
ですが、大腿神経痛になるまでに至った原因を調整しなければ、ぶり返してしまうことや改善しきれないことがあります。
ですので、筋肉や骨格といった『部分的』に診断するのではなく、内臓や神経系、経絡などとの関連性を診ながら『全体的』に診断してみてください。
その上で、患者様のために何が原因なのかをしっかり見極めて、適切な処置と今後のアドバイスをしてあげましょう。
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