鍛え方を間違えるとかえって肩周りが硬く柔軟性が低下し、
力も弱くなり、痛みも引き起こす原因となることを知らない人がいます。鍛えるつもりが力が出しにくくなったり、痛くなっては本末転倒です。
鍛えつつも体は柔らかく、痛みも出さず、力もつけることのできる方法を一緒に見ていきましょう。
<肩甲骨の動きが大事>
ローテーターカフと言えば、
棘上筋(きょくじょうきん)、
棘下筋(きょくかきん)、
肩甲下筋(けんこうかきん)、
小円筋(しょうえんきん)の4つ。
全て肩甲骨に付いているため、肩甲骨の動きが非常に重要となります。
ですので、肩甲骨の動きが悪い状態でカフをいくら鍛えても、
鍛えるどころか、かえって体を固めてしまいます。
そもそも、カフは肩の安定性に必要で、
カフが働きにくい状態では肩表面の三角筋(さんかくきん)という
大きな筋肉で代わりに安定性を作ろうとします。
カフが働きにくいということは、
三角筋に運動と安定性の両方の働きが要求され、過剰な負担となるのです。
つまり、肩甲骨の動きが悪い状態で肩を鍛えるのは、
三角筋への負担を増やしてしまい、肩を固めてしまうということ。
<肩甲骨の動きには脇がポイント>
肩甲骨の動きを出すには、
肩甲骨の内側からあばらに伸びる前鋸筋(ぜんきょきん)の働きが必要です。
前鋸筋は肩甲骨を外側へ開くことに働きます。
前鋸筋が働くには、
反対に肩甲骨を内側へ寄せる働きを持つ菱形筋(りょうけいきん)が緩んでいることが必要です。
また、菱形筋は前鋸筋とつながりも持っています。
菱形筋が固くなると、
反対の働きを持つということで間接的に前鋸筋の働きを邪魔するだけでなく、
つながりを持っていることで前鋸筋を直接固くしてしまうのです。
それが肩甲骨の動きを悪くし、肩をより固くしてしまうのです。
<ゆるめつつ鍛える>
まとめると、菱形筋をゆるめつつ、
前鋸筋を鍛えることで肩甲骨の動きが良くなり、カフの働きも良くなります。
その状態でカフを鍛えることで、効果を最大限に高めることができます。
具体的には以下の運動を試してみて下さい。
1.四つ這いとなる。
2.指先は前方に向けたまま、腕を外に捻る(肩関節の外旋)。
3.頭を垂らし、背中の力を抜く。
4.そのまま床を押すように力を入れる。
この運動の前後で肩の動かしやすさをチェックしてみて下さい。
運動後の方が動かしやすいはずです。
ゆるめつつ鍛えると言うと、相反することのようですが、全てを固めても体は上手く動かせません。
一部はゆるめ、鍛えるところは鍛えるということが重要です。
是非、今回の内容を参考にしてみて下さい。
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