脱力する感覚を実感する

こんばんは。永井選手のコンディショニングを担当している土屋です。
現在プロサッカー選手のコンディショニングをするため、ポルトガル出張中です。

「あいつは身体が小さいのに、大きい相手にチャージされても倒れない。」
「一瞬のスピードが早くて、相手がついてこれないな。」

私が現地でサポートしている日本人選手のプレーをチェックしていると、
私の近くにいた観客たちがこのように言っていました。

試合後、サポートしている選手に観客たちが言っていたことを伝えると、

「身体の力を脱力することが自然に出来ているからですね。」
「自分でもトレーニングの成果がプレーに出ているのが分かります。」

このように言っていました。

[永井選手と共通する脱力する感覚]

永井選手が浦和レッズにプレーしていた時に見せていたドリブル。
トップスピードからストップ、そして再度トップスピードで相手を置き去りにする動きは、
まるでトンボのように一瞬のスピードが早かったのを思い出してください。

トップスピード

ストップ

トップスピード

この一連の動きを一度あなた自身でイメージしましょう。
もし身体の使い方を体感したい方は、そのイメージの動きを実行しましょう。
(無理に行うと怪我をする可能性があるので要注意)

トップスピードからピタッと止まり、止まってから一瞬でトップスピードになる動きは、
頭でイメージしていたより遥かに難しいです。
大半の方はストップするときと再度トップスピードになるとき、
カラダ全体に力を入れてしまってイメージ通り出来なかったと思います。

[イメージ通りできない理由を考える]

主な原因は、膝や腹部に力を入れてしまったからです。
膝支点で関節運動を行ったため、膝に付着している筋肉のアウターマッスルである
大腿四頭筋(前腿)が優位に働きました。

さらに腹部に力を入れたことにより、同じくアウターマッスルの腹直筋が優位に働きました。
(大腿四頭筋と腹直筋は筋連結しているため、連動して働きやすい)

しかし、我々が優位に使って欲しいのはインナーマッスルのハムストリングスと大腰筋です。
これらの筋肉は、下記のように拮抗筋の関係にあります。

〈アウターマッスル〉〈インナーマッスル〉
大腿四頭筋   ↔︎ ハムストリングス
腹直筋    ↔︎   大腰筋

上手く出来ない方はインナーマッスルを優位に働かせて再度チャレンジしてもらいたいのですが、
先程との違いを実感するための簡単なワークを紹介します。

[実践する簡単なワーク]

1. を腰幅に開いて立ち、みぞおち(おへそから指4本上)に指を置いて押し込むように10回押す。

2. 両手でみぞおちを押したまま軽く走る。
(みぞおちが張らないようにする)

3. 両足の内側の腿裏(ハムストリングス)を10回叩く。

4. 両手で鼠蹊部(股関節)を押さえたまま軽く走る。

・再度チャレンジする。
ポイント:ストップ→トップスピードのときにみぞおちの力を一瞬抜いてみましょう。

ワーク前との違いを実感できたと思います。

今回のワークはみぞおちを押すことによって大腰筋の起始部に意識付けをした後、
ハムストリングスを叩いて同様に意識付けをしました。
大腰筋の停止部とハムストリングスの起始部は股関節を介して筋連結している為、
連動して働きやすくなりました。

さらにワークの最後に鼠蹊部を支点に軽く走ったことにより、
膝支点ではなく股関節支点で動きやすくなるように意識付けしたのです。

ポイントとして記載した、

「ストップ→トップスピードのときにみぞおちの力を一瞬抜いてみましょう。」

この点に関しては、既にワークの2で走っているときに一瞬脱力するのを実感した方もいたでしょう。
既に実感した方は優位に働かせる筋肉をインナーマッスルにして関節運動を股関節支点にしただけで、
身体は違いを実感することが理解できているでしょう。

そして、さらに違いを実感するワークがまだあります。
今まで以上に違いを実感したい方は下記PDFにワークを紹介していますので、
ぜひご覧ください。

無料冊子
誰よりも速く早く動く
タイガーショットのような強烈なシュートを打つ方法

永井選手から直接アドバイスをもらいたい方はこちらをクリック

The following two tabs change content below.
体軸コンディショニングスクールは、施術,スポーツ,仕事… すべてのパフォーマンスを向上させたい方のために、体軸理論の情報をお届けするスクールです。 あなたが体軸を形成できるように身体のバランスを整える方法や、スポーツや施術におけるパフォーマンスを高めるための情報をお伝えしています。 体軸コンディショニングスクールは、同じ考え方を持った4.5万人を超えるファンの方に支えられています。

最新記事 by 体軸コンディショニングスクール (全て見る)