くるぶしを叩くと腕の力は強くなる

こんにちは
理学療法士の松井洸です。

「効果を感じない…」
腕のトレーニングや肩のリハビリで、
このような気持ちになる方は結構います。

それもそのはず。
腕の力を最大限に発揮するには、
お腹と足のくるぶしを上手く使うことが重要だからです。

一体どういうことか一緒に見ていきましょう。

<力を発揮するのは大きな筋肉>

腕の力を発揮するのは、以下のような大きな筋肉です。

・三角筋(さんかくきん)
・大胸筋(だいきょうきん)
・僧帽筋(そうぼうきん)

これらはアウターマッスルという身体表面の筋肉で、腕のアウターマッスルとつながりがあります。

僧帽筋

三角筋

上腕(じょうわん)の外側

前腕伸筋群(ぜんわんしんきんぐん)

大胸筋

上腕の内側

前腕屈筋群(ぜんわんくっきんぐん)

それぞれ腕の後ろ側と前側の筋肉がつながっています。

これらを鍛えることで筋肉は大きくなりますが、それが力を発揮することに必ずしもつながるとは限りません。

力を発揮するにはそのための土台となる部分が必要なのです。

<腕の土台は体幹>

腕の土台となるのは「体幹」です。

体幹がぐらぐらせずに安定することで、
腕にもしっかり力を入れることができるのです。
逆に体幹がぐらぐらと不安定では、腕に力を入れるどころではありません。

しかし、安定と言ってもガチガチに緊張させると逆効果になります。

体幹の筋肉であるお腹の腹直筋(ふくちょくきん)、
腰から背中の脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は腕の筋肉とつながりがあります。

腹直筋

大胸筋

脊柱起立筋

僧帽筋

腹直筋と脊柱起立筋が緊張すると、腕の筋肉にも緊張が伝わって腕も緊張します。

筋肉が緊張しすぎると十分に伸び縮みできなくなるので、力も発揮しにくくなります。

体幹が緊張しすぎずに安定するには、お腹のインナーマッスルである「腹横筋(ふくおうきん)」が働く必要があります。


<腹横筋は腕とつながる>

腹横筋は体幹のインナーマッスルで、これが働くことで体幹が安定するため、アウターマッスルの腹直筋と脊柱起立筋は過度に緊張する必要がなくなります。

さらに、腹横筋は腕とのつながりもあります。

腹横筋

腹斜筋(ふくしゃきん)

前鋸筋(ぜんきょきん)

肩甲下筋(けんこうかきん)

棘下筋(きょくかきん)、棘上筋(きょくじょうきん)

肩甲下筋、棘下筋、棘上筋は腕のインナーマッスルで、腕も安定します。

腕が安定することで、腕のアウターマッスルも過度に緊張しなくてよくなります。

腹横筋が働くと、体幹が安定するだけでなく、腕も安定し、より大きな力を発揮できるのです。

腹横筋を働かせるためには以下の方法を試してみてください。

1.内くるぶしをさわる。
2.内くるぶしの真下の足の裏を叩く。
3.軽く握りこぶし作ってトントンと叩く。

これの前後で腕立て伏せやダンベルを持ち上げるなど、力の入りやすさを比べてみてください。
力が入りやすくなっていませんか?

内くるぶしを叩くことで、腹横筋へつながる足のインナーマッスルが働きやすくなります。

内くるぶしは脛骨(けいこつ)という骨で、本来はここへ体重が乗るべきであり、それによって脛骨の周りのインナーマッスルが働きやすくなります。
足のインナーマッスルは腹横筋ともつながっているので、内くるぶしを叩くことで腹横筋が働きやすくなるのです。

<まとめ>

・腹横筋が体幹を安定させる。
・体幹が安定すると手足に力が入る。
・腹横筋は手足のインナーマッスルとのつながりがある。

力を出そうと思って一箇所だけに目を向けるのではなく、そのために関与する土台となる部分に目を向けることが重要です。

土台に目を向け、手足にも目を向け、両方を考えてあげるとより大きな力を発揮できます。

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