アナトミーの鬼が伝える5分で分かる解剖学

*既に解剖に詳しい方は、臨床のポイントだけ読んでみてください。

こんばんは、理学療法士の田中です。

足首固い人って結構多くありませんか?
それを柔らかくするために、ふくらはぎのストレッチを指導することはあるかと思います。

ですが、それだけでは解決しないことも多々あるかと思います。

まずは、足首について一緒に学んでいきましょう。

<足首の解剖>

足首は、踵と言われている「踵骨(しょうこつ)」とその上にある「距骨(きょこつ)」、スネと言われている「脛骨(けいこつ)」、その隣の「腓骨(ひこつ)」で構成されています。

今回は、スネに焦点を当てて説明させていただきます。

みなさんが腓骨を身近に感じる場所が外くるぶしです。
外くるぶしは腓骨の一番下で、一番上は膝下の外側にある出っ張った骨です。

ちなみに、内くるぶしは脛骨の一部で、脛骨と腓骨は2本並んでいます。
腓骨と脛骨の間には強固な膜(骨間膜)があり、この2本の骨をつなげています。

足首は比較的自由に動き、脛骨と腓骨には、
・足首を曲げ伸ばしする筋肉(底屈と背屈)
・足裏の内側を持ち上げる筋肉 (内反)
・足裏の外側を持ち上げる筋肉 (外反)
がそれぞれついています。

<Dr.によっては重要視しない腓骨>

この腓骨ですが、あまり重要視されていないのです。

過去に、私はスネを骨折したことがあります。
その時、手術で脛骨は丁寧にくっつけてもらいましたが、腓骨は折れたままでした。。
担当医によると、重要ではないのでそのままでOKと言われました。
今では、骨癒合はしておりますが、腓骨は変な形でくっついており、まっすぐではありません。

また、O脚の方は、この腓骨に荷重が過剰にかかっており、湾曲している方が多いです。
他にも、骨の動きが制限されてしまい、足首の可動域に制限が出てくることもあります。

<リハビリでは重要な腓骨>

実は足首を柔らかくする時には、チェックしておきたい重要な骨の1つです。

なぜなら、腓骨が上下に動かないと、足首の動きを阻害するからです。
私は理学療法士になる前の骨折だったので、そんなことは全然知りませんでした。
実際、しばらく私の足首は固まっていました。

また、足首が固いということは、筋肉も上手く働かないので、筋力もしばらくの間弱かったです。
ですので、腓骨がしっかり動くことは重要なのです。

<動かすにあたって>

皆さんにオススメしたいのは、腓骨を上下(特に上方)に動かすことです。

[腓骨を動かすペアワーク] ①脛骨をしっかり掴む。
②外くるぶしの下に指を当てる。
③足首を曲げながら、外くるぶしを下から押し上げる。

腓骨が動いてくると、スネの筋肉や骨間膜の緊張がリリースされています。
特に、私のように骨折したり、ギブスで固定されたことがある方は、足首に固さがよく見られるので、ぜひ行ってみてください。

ふくらはぎのストレッチで変わらない人には、腓骨を動かすことはオススメですよ。

<まとめ>

足首には4つの骨がある。(踵骨、距骨、腓骨、脛骨)
腓骨を上に押し上げがら動かす。(脛骨が動かないように押さえる)

医療従事者の方は続きのポイントもお読みください。

[臨床のポイント1] 腓骨には、腓骨筋がついています。
腓骨筋は体軸筋であり、足のアーチを作る重要な筋肉の1つです。
ですので、体軸を既にご存知の方も、この腓骨の可動性をチェックするもオススメします。

[臨床のポイント2] 骨間膜の上部の穴から前脛骨動脈が現われ、前脛骨動脈は足背動脈につながる。
下部の穴からは腓骨動脈の枝が出る。
骨間膜が調整されると、浮腫に対して効果がみられます。

[臨床のポイント3] 筋膜の繋がりでいえば、この腓骨筋は、太ももの外側~脇腹~側頭部まで繋がっています。
そのため、腓骨の制限が、足首以外にも影響していることはよくあります。
頭痛持ちの方で、捻挫の既往歴がある方は、一度足部の評価をオススメします。

 

スクールの情報はこちらをご確認下さい。
こちらをクリック

 

体軸コンディショニングの日々の活動をInstagramにて毎日更新しています。
体軸のInstagramをチェック

 

ご質問はこちら
ご質問や体軸に関するご質問はコミュニティにてお待ちしております。
初歩的な内容でも大丈夫ですので、お気軽にご質問ください。
例:どうしたらパフォーマンスが上がりますか?

コミュニティに参加して質問する
*承認ありがとうございました。
などはお気持ちだけで結構ですので、コメント欄にはご質問のみご記入お願いいたします。

ほぐすだけで体軸が通る方法

2017.08.27

体幹と肝臓の関係性は姿勢を見れば分かる

2017.08.24

膝の痛みの秘密

2017.08.21
The following two tabs change content below.
体軸コンディショニングスクールは、施術,スポーツ,仕事… すべてのパフォーマンスを向上させたい方のために、体軸理論の情報をお届けするスクールです。 あなたが体軸を形成できるように身体のバランスを整える方法や、スポーツや施術におけるパフォーマンスを高めるための情報をお伝えしています。 体軸コンディショニングスクールは、同じ考え方を持った4.5万人を超えるファンの方に支えられています。

最新記事 by 体軸コンディショニングスクール (全て見る)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。