こんばんは。
体軸コンディショニングスクールの山根です。
「歩行分析を正確に出来るようになるためのポイントってどこですか?」
そう聞かれると、なかなかパッと答えられる人は少ないみたいですね。
なぜかというと、歩行を分析していくときに人によって評価が曖昧で、基準がハッキリしていないからです。
歩行は人間の動きの基礎中の基礎になってくるので、きちんと歩行分析が出来ないと、臨床で結果を出すことが難しくなってしまいます。
今回は歩行分析が苦手で自信がなかなかつかないという方に向けて、具体的にどうすれば歩行分析が出来るようになるのかお伝えしていきたいと思います。
<歩行分析が苦手になってしまう理由>
ちょっと個人的な話になりますが、4年前、僕は早稲田駅の近くにあるスポーツ整形外科に勤めていました。
そこでは患者さんのリハビリをするときに必ず評価で歩行を分析をしていたのですが、、、
やってみると、分析した結果が合っていて上手くいくこともあれば、間違っていて上手くいかないことがあったんです。
なぜかというと、当時患者さんの歩き方を診ていたとき、「なんとなくこのくらい身体が動いていていれば良いだろう」と言ったように基準が曖昧だったからです。
基準が曖昧だと、どこまでが正常で、どこまでが悪いのかということまで曖昧になってしまい、動きを正確に評価することができなくなってしまいます。
分析をして施術やリハビリが上手くいくこともあれば、予想が外れて上手くいかないことがあるのは、こういった分析するときの基準が曖昧だからなんです。
<歩行分析をするときの1番重要なポイント>
歩行を正確に分析していくにあたって、重要になってくるのが、分析をするときの基準を明確にするということです。
これは、基準を明確にすることで、分析をするときの診るべき場所がわかり、施術をするときやリハビリを指導するときに安定して結果を出すことが出来るようになるからです。
そして、その基準というのが、大きく3つのフェーズに分けて分析をするということ。
具体的にいえば、踵が着くタイミングを立脚初期と言いますが、その立脚初期では働く筋肉が決まっています。
下半身で言えば、
〔足〕
・前脛骨筋(足首を持ち上げる筋肉)
・長母指趾伸筋(足指を持ち上げる筋肉)
・長趾伸筋(足指を持ち上げる筋肉)
〔膝〕
・内側広筋(大腿四頭筋)
・外側広筋(大腿四頭筋)
・中間広筋(大腿四頭筋)
〔股関節〕
・大腿二頭筋(ハムストリングス)
・半腱様筋(ハムストリングス)
・半膜様筋(ハムストリングス)
・大内転筋
・大殿筋下部
・中殿筋
・大殿筋上部
・大腿筋膜張筋
といった筋肉です。
歩行分析をするときの重要なポイントは、これらの筋肉の動きを知っておくことで、動き自体を知っておけば、どこを診ればいいのか、どの程度動けばいいのかがわかるようになります。
実際に僕も動きがある程度決まっていることを知ってからは、分析しているときもどこが悪いのか、痛みや動きの制限の原因がなんなのか明確にわかるようになりましたね。
もしあなたが歩行分析が苦手で、臨床でなかなか結果が出ないといったことがあるなら、まずは今回僕がお伝えした基準を明確にすることから始めてみると良いですよ。
そうすれば、何が悪いのかが明確になって、臨床でも結果を出すことができるようになると思いますので。
P.S
今回お伝えしたフェーズは立脚初期になりますが、他にもまだ2つほどフェーズがあります。
もしあなたが歩行分析が出来るようになりたいというなら、これら2つのフェーズをしっかりと知っておくと良いでしょう。
↓
臨床で結果を出せるようになる歩行分析の方法を学ぶ
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