ゔ〜ん…肩が痛い、、、
着替える時、洗濯物を干す時、上の棚を開ける時など…
腕を上げたいのに肩が痛くて上がらない。
今日は、四十肩,五十肩を代表とされる肩の痛みについて少しお話ししていきます。
こんにちは。
体軸コンディショニングのマネージャー山川です。
私は学生時代、アメフトをしていたのですが、
当時肩が上がらなくなってしまったことがあります。
競技上、人と当たることが多いスポーツですが、
私のポジションは100kgクラスの選手と当たる機会がとても多くて…
その結果、高校時代からの蓄積もあり、
大学時代では肩関節内への圧迫があるたびに激痛が。。
走ると血管の拍動で肩にズキズキという痛みが走っていました。
そんな日々の中、ある先輩が冗談で肩にパンチをしてきたのですが、、、

その瞬間、肩に鈍痛が…
その時ばかりは「え、バカなの?」とその先輩をほんとに恨みました。
というのも、私の肩はキューピーちゃんと同じくらいしか上がらなくなったのです。
それからしばらくして打撲は治まったものの、もともとの肩の痛みは残ったまま。
その後病院での検査で、インピンジメントによる腱板損傷と診断されました。
参照「図で説く整形外科疾患-外来診療のヒント」
このインピンジメントというのは四十肩,五十肩の方にも起きていて、痛みを誘発している可能性があります。
原因としては、インナーマッスルがうまく機能せず、アウターマッスルで肩関節を動かすことによって関節運動が異常が起きているのです。
肩関節で言えば、主動作筋は三角筋というアウターマッスルと学びます。
それに対し、三角筋と同じ働きを持つ棘上筋というインナーマッスルが働くことで初動時の上方への牽引が抑えられます。
その後、棘下筋や肩甲下筋によって外旋や上腕骨頭を下方へスライドさせることで、肩峰と上腕骨頭の間隙を圧迫させることなく運動することができます。
それもあって、スポーツ界では今でも上記の肩のインナーマッスルを鍛えるトレーニングを行なっています。
で・す・が、、、
いくらインナーマッスルを鍛えても意味がないのです。笑
三角筋が働きやすい環境下であれば、
インナーマッスルを鍛えるトレーニングだとしても、そのときも三角筋は鍛えられているし、そもそもインナーマッスル自体が鍛えられていないことは多々あります。
なので、肩のインナーマッスルを考える前に、まずは三角筋の働きにくい環境を作るべきなのです。
その時に使って欲しいのが前鋸筋になります。
前鋸筋は肩甲骨と肋骨に付く筋肉で、直接上腕骨に付かないため肩の動きへの影響は大きくありません。
だがしかし!
単純な主動作筋/拮抗筋という一部分を見るのではなく、三角筋を使った時の筋連鎖と前鋸筋を使った時の筋連鎖を見ていくことで、アウターマッスル主体の動きとインナーマッスル主体の動きという大きな違いが出てくるのです。
使っている筋連鎖の違いによって、トレーニング直後の身体の状態は違い、スポーツの競技パフォーマンスにも違いが出てきます。
全く同じ動作でも、動きの質が全然違ってくるのです。
トレーニングでもリハビリでも、どの筋肉を鍛えるのかだけでなく、どの筋連鎖を使うのかを考え、指導していきましょうね。
ちなみに私は、手術する前も、手術後のリハビリでもインナーマッスルを鍛えるトレーニングで三角筋が疲れていたので、インナーマッスルはほとんど鍛えられていなかったんだと思います。
それもあって現役時代、腕は上がるけれど肩の痛みは最後まで続いていました。
そして現在、インピンジメントテストを行うと、手術をしてもクリック音は両肩ともなります。
むしろ手術した右肩は術前よりもいい音を鳴らしています。笑
ですが、痛みは全くありません。
もし肩の痛みや動きの悪さなので悩んでいる方は、手術は最後の最後の最後の手段として考えて、まずは動かす時の筋連鎖を変えてみてください。
P.S.
筋連鎖による体幹トレーニングの違いの公開が決定しました。
詳しくはこちらからご確認ください。
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