親指が硬いと肩を悪くする

こんにちは
理学療法士の松井洸です。

「肩がズシーンと重い。」
「肩を動かすとコキコキ鳴って痛い。」

このように、肩こりや痛みを感じている方ってかなり多いです。
現代では、スマホやパソコンなど手を使う機会が多いので、当然と言えば当然です。

そんな症状に対して、マッサージや筋力が弱いからと思って筋トレをしても、中々すっきりしないなと感じていませんか?

その理由は、肩こりを起こす原因を理解していないからです。
肩こりに対して色々やってみたけど、あまり変わらないという方は「親指」が原因かもしれません。

肩こりと親指の関係を一緒に見ていきましょう。

<肩こりで悪さをする筋肉>

肩こりで悪さをしている筋肉は、肩の外側についている三角筋(さんかくきん)という筋肉です。
肩こりや痛みがある方は、ここを押すとほとんどの方が痛いと思います。

痛いということは、それだけ筋肉に負担がかかって緊張している状態ということです。

ですが、三角筋をほぐしてもその場は良くてもすぐに元に戻ってしまうことが多いです。
また、筋トレも何となくすると三角筋ばかり使ってしまい、さらに三角筋の緊張を高めてしまうことになりかねません。

まず、この三角筋が緊張していることが何故肩こりや痛みにつながるのかを知りましょう。
三角筋が緊張することのデメリットは以下の2つです。

・インナーマッスルが働きにくくなる。
・肩の動きが悪くなる。

順に見ていきましょう。

<インナーマッスルが働きにくくなる>

筋肉にはインナーマッスルとアウターマッスルの2種類あります。
三角筋はアウターマッスルに分類され、肩のインナーマッスルは以下の4つです。

・棘上筋(きょくじょうきん)
・棘下筋(きょくかきん)
・小円筋(しょうえんきん)
・肩甲下筋(けんこうかきん)


インナーマッスルの役割は関節を安定させることなので、これらが働くことで肩は安定して動かすことができます。

ですが、アウターマッスルの三角筋が緊張しすぎるとインナーマッスルは働きを邪魔されて働きにくくなってしまいます。

三角筋の緊張を高めてしまう原因の1つに親指の硬さがあります。

親指から肩までは筋肉によってつながっています。

母指球筋(ぼしきゅうきん)

指から肘の外側

上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)

小胸筋(しょうきょうきん)

これらは指から肩の深部を走る筋肉のつながりです。
親指が硬くなるとつながりを持つ筋肉全体が緊張して硬くなります。
反対に表面を走る筋肉のつながりもあります。

指屈筋(しくっきん)

肘から肩の外側

大胸筋(だいきょうきん)

これらにもインナーマッスルとアウターマッスルの関係があり、深部の筋肉のつながりが緊張して働きにくい状態だと、表面の筋肉のつながりも緊張して硬くなります。

そして、上腕二頭筋と大胸筋はそれぞれ三角筋とつながりがあるため、腕の深部と表面のつながりが硬くなると三角筋も緊張して硬くなってしまうのです。

<三角筋が肩の動きを悪くする>

上述した通り、インナーマッスルが働きにくくなっていると、三角筋が緊張します。
この時の三角筋は、安定させる役割と関節を動かす役割の両方を担っています。
本来は分けて行うことを三角筋で両方担うと三角筋には負担が大きく、結果的に肩が動かしにくくなります。

また、親指の硬さは腕の後ろ側の筋肉のつながりも緊張させ、三角筋の働きを邪魔します。

指伸筋(ししんきん)

肘から肩の外側

三角筋

親指が硬いとこれらのつながりが指側へ引っ張られ、つながりのある三角筋も引っ張られます。

三角筋が働く時は縮む方向へ動くため、反対の方向へ引っ張られながらも働くことで、さらに三角筋の緊張は高くなってしまいます。
指側へ引っ張られること、三角筋の緊張が高くなることで、肩がますます動かしにくくなるのです。

<肩のインナーマッスルを働かせるには>

親指の硬さが原因で三角筋が緊張している場合、肩周りをほぐしたり鍛えてもあまり効果はありません。

筋肉の特性から、反対の働きを持つ筋肉が働くとお互いに緊張が緩和されてバランスが整います。

この場合、親指から肩までのつながりと反対のつながりを働かせると効果的です。

小指球筋(しょうしきゅうきん)

指から肘の内側

上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)

棘下筋(きょくかきん)、棘上筋(きょくじょうきん)

これらのつながりが働くと、親指からのつながりとバランスが整うだけでなく、肩のインナーマッスルも含むので、結果的に肩を安定させることができます。
そのおかげで三角筋も緩めることができます。

以下の運動前後で肩こりや痛み、肩の動き、親指の硬さをチェックしてみてください。

1.片方の手で反対側の脇の後ろ側を押さえる。
2.押さえたまま肩を前後へ大きく回す。
3.それぞれ10回ずつ繰り返す。

運動後は肩のインナーマッスルが働き、肩から指の後ろ側のつながりが働きやすくなります。
それによって、親指から肩までつながりの緊張も緩むので、肩こりや痛み、動きが良くなります。

<まとめ>

・肩こりや痛みの原因は肩以外ある場合もある。
・原因の1つに親指の硬さがある。
・三角筋が緊張しすぎるとインナーマッスルが働きにくくなる。
・親指から肩までのつながりが緊張すると三角筋も緊張する。
・肩のインナーマッスルは腕の後ろ側を通って指までつながりを持っている。

肩に原因がない場合、どれだけ肩をほぐしたり鍛えても効果は乏しいです。
その場合は、肩以外にも目を向けて肩へ影響を及ぼす要因が他にもないかを考えてみましょう。

【筋膜アナトミー】
【間違いだらけの体幹トレーニング】
【体軸トランスファー】

 

などは、こちらから無料ダウンロードできます。
こちらでは、こどものケガの予防に効果的な体操を無料で紹介しております。
無料【こどもセラピー】ハンドブックはこちらから。

 

鍼灸師・パーソナルトレーナー
柴雅仁のブログはこちら