お尻をゆるめることが二の腕を引き締める

こんにちは
理学療法士の松井洸です。

きゅっと引き締まった二の腕、憧れますよね。
たるんだ二の腕を引き締めるには、二の腕を鍛えれば良いですが、そんな単純ではありません。

あるポイントを守らないと、どれだけ筋トレに励んでもいつまで経ってもたるんだ二の腕のままに…なんてことになりかねません。

実は二の腕を引き締めるためのポイントは、「お尻」にあります。
一見、全然関係なさそうに思えるお尻が何故二の腕と関係するのか、一緒に見ていきましょう。

<間違った方法は肩や手首を痛める>

二の腕の筋肉は上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)と呼ばれる筋肉です。
主に肘を伸ばすことに働くため、二の腕の筋トレは肘を伸ばす運動で鍛えられるはずです。

例えば、仰向けでダンベルなど重りを持って、天井に向かって肘を曲げ伸ばしする。
あるいは、うつ伏せで腕を真横へ伸ばし、肘を曲げ伸ばしするなどのトレーニングで鍛えられます。

ですが、この方法は正しくやらないと肩や手首を痛める可能性があるのです。

仰向けで肘を曲げ伸ばしする場合、肩が安定しているからこそ、肘をスムーズに曲げ伸ばしできます。
ですが、肩が不安定だと肘を伸ばす度に肩が動いてしまい、それを繰り返すことで肩を痛める原因になります。

また、うつ伏せで肘を曲げ伸ばしする場合、肘ではなく手首でダンベルを持ち上げてしまうと、手首を痛めてしまう原因になります。
手首でダンベルを持ち上げると、手首から肩までの距離が長く、それだけ負担が大きいので、手首にはものすごく負担になるのです。

このような方法で筋トレを繰り返しても、上腕三頭筋は正しく働かないため、結果的にあまり二の腕は鍛えられません。

つまり、正しく二の腕を鍛えるには、肩が安定していて手首ではなく、肘がきちんと伸びる必要があるのです。

<肩を安定させる筋肉>

肩を安定させるには、インナーマッスルの腱板筋群が働く必要があります。
腱板筋群は以下の4つあります。

・棘上筋(きょくじょうきん)
・棘下筋(きょくかきん)
・小円筋(しょうえんきん)
・肩甲下筋(けんこうかきん)

これらは全て肩甲骨から腕の上腕骨(じょうわんこつ)に伸びているため、肩甲骨が自由に動けることが腱板筋群が働くための条件の1つになります。
肩甲骨の動きが悪いと、腱板筋群も上腕三頭筋も働きにくくなってしまいます。

つまり、肩甲骨が肩を安定させるにも、肘の運動にもポイントとなるのです。

<肩甲骨の動きに関わる筋肉>

肩甲骨の動きがポイントになりますが、そんな肩甲骨の動きを邪魔する筋肉が広背筋(こうはいきん)です。
広背筋は背中から腰の背骨から肩甲骨の上を通り、肩甲骨の外側から上腕骨へ付きます。

肩甲骨の上を通るため、広背筋が固くなると肩甲骨の動きを邪魔します。
肩甲骨が外側へ動くには、広背筋の柔軟性が必要なので、広背筋の固さは腱板筋群も働きにくくしてしまいます。

また、広背筋は反対がのお尻の筋肉、大殿筋(だいでんきん)とつながりを持っています。
なので、大殿筋が固くなるとつながりを持つ広背筋も引っ張られて固くなります。
それによって、肩甲骨の動きが邪魔されてしまうのです。

これを考えると、鍛えたい二の腕と反対側の大殿筋の固さがないことが、正しく二の腕のトレーニングをするために必要になります。

<お尻を緩める運動>

大殿筋と広背筋は、みぞおちの裏側辺りで腰を覆う筋肉の膜、筋膜を介してつながっています。
なので、この筋膜を緩めることが大殿筋、広背筋を緩めるためのポイントです。

以下の運動前後でお尻の固さ、肘の曲げ伸ばしのしやすさを比べてみてください。

1.椅子に座る、もしくは立つ。
2.みぞおちを軽くさわる。
3.みぞおちをさわったまま、腰を曲げ伸ばしする。
4.みぞおちをさわったまま、腰を左右に倒す。
5.みぞおちをさわったまま、腰を左右へひねる。
6.それぞれ10回ずつ程度繰り返す。

運動後は腰を覆う筋膜が緩み、その結果、大殿筋も広背筋も緩むので、上腕三頭筋が働きやすくなります。

<まとめ>

・二の腕は肘を伸ばす運動で鍛えられる。
・二の腕の筋トレで肩や手首を痛める可能性がある。
・肩を安定させるには肩甲骨がポイント。
・広背筋の固さが肩甲骨の動きを邪魔する。
・広背筋と大殿筋は腰の筋膜を介してつながっている。

ただ二の腕を鍛えるだけですが、細かく見るとお尻まで関係しています。
ですが、細かく考えて行うと何となくするより効果が格段に違いますので、そういった視点でも考えてみると良いですよ。

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