「甲子園に行っても活躍するだろう」
高校野球を見ていて、甲子園に行っても活躍するだろうといった選手の身体の使い方に必ずと言っていいほど、共通するしているものがあります。
それは、足首の柔らかさです。
このことは野球に限らず、全てのスポーツでベストパフォーマンスを発揮するにあたって、とても重要なことになってきます。
甲子園で活躍する選手vs普通の選手の身体の使い方
例えば、ピッチャーの場合。
甲子園で活躍するような投手の投球動作を見ていると、下半身から体幹、体幹から上半身、上半身から手の先のボールヘと全身をバネのようにしならせながら、上手く力を伝えています。
これが出来るのは、下半身と上半身の繋ぎ目である体幹がしっかりと安定し、地面からの力を伝えることが出来ているからなのです。
一方、普通の投手の身体の使い方を見ていると、その多くは踏み出した時にもも前(大腿四頭筋)やお尻(殿筋)の筋肉を使って踏ん張ろうとしてしまっている人が多くいます。

これらの筋肉は、大きな力を発揮するために重要な筋肉ではあります。
ですが、働かせすぎてしまうと、股関節が固まってしまいます。
股関節には体幹を安定させる役割を持つ体幹のインナーマッスル(大腰筋)が付いており、固まってしまうとインナーマッスルが働きにくくなってしまいます。

ですので、投げる時に体幹が安定せず、ボールを上手く力を伝えることが出来なくなってしまうのです。
股関節を柔らかく使う
では、どうすれば、体幹を安定させ、ボールに上手く力を伝えることが出来るのか。
そのために重要になってくるのが、股関節柔らかく使うということです。
股関節を柔らかく使う方法は、大きく分けて2つあります。
1.もも裏の筋肉を使う
いくつかの筋肉を介して体幹のインナーマッスルと繋がりを持っているもも裏の筋肉を働かせると、体幹のインナーマッスルも働きやすくなり、体幹が安定しやすくなります。
また、もも裏の筋肉をバランスよく働かせることが出来ると、もも前やお尻の筋肉の過剰な働きを抑えることにも繋がります。
2.足首を安定させる
股関節を柔らかく使うためには、股関節ばかり鍛えようとすればいいわけではありません。
なぜなら、ピッチャーのように足が着いてから体幹が大きく動くような身体の使い方をするスポーツは、前提として足首が安定していないと、股関節が使えても身体がブレてしまうからです。
ですので、体幹を安定させるためには、股関節だけでなく、足首も安定させる必要があるのです。

体幹を安定させるためのワーク
今回は体幹を安定させるためのワークを2つ紹介していきます。
行う前に、片脚ずつ脚を大きく踏み込んだとき(ランジ動作)の体幹のぐらつき感や安定感を確かめておくと変化がわかりやすいでしょう。
1.股関節を使えるようにするためのワーク
・足を腰幅に広げ、つま先を前に向ける。
・ビキニラインの中央(恥骨の横)を触りながら股関節を曲げてお尻を後ろに引く。この時裏ももが伸びているのを感じる。
・坐骨(お尻と裏ももの境目)を触りながら股関節を伸ばして元の体勢に戻る。
・これを10回繰り返す。
動画はこちら
https://youtu.be/beEC_45Nv3M
2.足首を安定させるためのワーク
・片方の足裏の真ん中を手の親指で押す。
・その親指を掴むように10回大きくグーパーする。
・反対側の足も行う。
動画はこちら
https://youtu.be/nG3IYrpdBkw
ワークを行ったら、再度足を大きく踏み込んでみてください。
先ほどよりも安定して動けるはずです。
これは、ワークを行うことによって、足裏の筋肉(腓骨筋や後脛骨筋)が働き、足首が安定するようになったからです。
また、足裏の筋肉が働くと、繋がっているもも裏の筋肉が働きやすくなり、股関節も使えるようになります。
足首が安定した状態で股関節を柔らかく使えるようになれば、体幹が安定するようになるので、下半身と体幹、上半身をうまく使って身体を動かすことが出来るようになります。
野球だけでなく、テニスやサッカーなど他のスポーツでも使えるようになると思いますので、ぜひウォーミングアップやトレーニングなどに取り入れてみてください。
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