一般的に腰が痛くなると病院でリハビリをしたり、接骨院、整体院に行ってマッサージをしたりすると思います。
そのときによく体幹周りの筋肉を鍛えましょうと言われますが、かえって腰が痛くなってしまうことがあります。
なぜ、体幹を鍛えると腰が痛くなってしまうのでしょうか?
また、腰痛を和らげるにはどうすればいいのでしょうか?
間違った体幹の鍛え方
腰の痛みをなくすための代表的な体幹トレーニングの方法にドローインというものがあります。
ドローインはお腹を引っ込めることで、腹横筋というお腹の奥にある筋肉を働かせて、腹圧(お腹の中の圧)を高め、腰の負担を軽減していくトレーニングです。
また、腹横筋は別名コルセット筋とも言われ、他のインナーマッスルと一緒に体幹を安定させる役割を担っています。
それ以外にもドローインを行うことで、
・たるんだお腹を引き締める。
・内臓を働きやすくする。
・代謝を上げる。
といった効果が得られます。
しかし、その反面、
・腹横筋が集中的に鍛えられるので、体幹のインナーマッスルのバランスを崩してしまい、腹圧が下がってしまう恐れがある。
・腹横筋を働かせることはできるが、その他のインナーマッスルを連動させて使う身体の使い方が出来ないので、身体のパフォーマンスを下げてしまう。
といったデメリットがあります。
もちろん、目的によって、使い分けていく必要があるのですが、腰の痛みをなくすことを目的とした場合、体幹のインナーマッスル全体を働かせながら、腹圧を上げ、腰の負担を軽減していく必要があるためドローインは不向きと言えます。

腹圧を上げて腰痛をなくす
体幹を安定させて腰の痛みをなくすには、呼吸の時に横隔膜と骨盤の底にある筋肉(骨盤底筋群)を同時に動かしていかなくてはなりません。
具体的に言うと、
息を吐くときに横隔膜と骨盤底筋は上がる。
息を吸うときに横隔膜と骨盤底筋は下がる。
という動きです。


先ほどドローインが不向きと言いましたが、ドローインの場合だと息を吸うときもお腹を凹ませているので、本来の動きができず、インナーマッスルのバランスが崩れた呼吸になります。
腰の痛みをなくすには、正しく呼吸をすることによって本来の動きを取り戻し、インナーマッスル全体を連動させていく必要があります。
腰痛を和らげる正しい呼吸の方法
今回は腹圧を上げ、腰痛を和らげていくためのワークを紹介していきます。
ワークを行う前に身体を動かし、痛みの具合を確認しておきましょう。
痛みの具合を確認したら以下の手順でワークを行ってみてください。
1.あおむけで寝た状態で膝を立てる。
2.おへそから指4本下のところに手を当てて、鼻呼吸でそこに向かって空気を集めるようにお腹を膨らませていく。
3.十分に膨らませたら、その膨らみを保ったまま息を吐いていく。
4.最後に力を抜いてリラックスする。
5.これを3回ほど繰り返す。
このワークをすることによって、横隔膜や骨盤底筋群はもちろん、大腰筋や腹横筋といったインナーマッスル全体が連動して働かせることが出来るようになります。
舌を上顎につけるとさらに痛みが和らぐ
先ほどのワークでも効果はあるのですが、舌を上顎につけた状態でワークを行ってみてください。
先ほどよりも痛みが楽になりませんか?
なぜ痛みが減るのかというと、舌の筋肉(舌骨下筋)はディープフロントラインという筋膜で横隔膜や大腰筋とつながっています。
ですので、舌を上顎につけることで、横隔膜や大腰筋などインナーマッスル全体が働きやすくなり、腰の痛みを和らげることができます。
腰の痛みがひどいといった方は正しく呼吸をすることで体幹を鍛えることができ、腰の痛みを和らげることができるうようになります。ぜひ行ってみてください。
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