こんにちは
理学療法士の松井洸です。
くびれを作りたくても中々効果が現れず、運動が続かない、なんてことよくありませんか?
ですが、効果が現れにくいのには、実は首と背中に原因があるかもしれません。
何故首や背中の筋肉が緊張しているとくびれにくいのか、サイドプランクという筋トレを例に一緒に見ていきましょう。
<効果の出るサイドプランクのポイント>
サイドプランクにおいて、効果を最大限に出すには以下の2つがポイントです。
・首、背中周りの筋肉が適度に緩んでいること。
・脇がしめられること。
これを踏まえて実施することで、ウエストを覆う筋肉が働くのでくびれができます。
それぞれ解説します。
<首、背中周りの筋肉が適度に緩んでいる>
サイドプランクは横向きに寝て、肘と足で身体を支えて持ち上げるトレーニングです。
この時働くのが、横向きになった時に下側にあたるくびれ部分の筋肉で、外腹斜筋(がいふくしゃきん)と内腹斜筋(ないふくしゃきん)です。
2つの腹斜筋が同時に働くことで、肘と足を支点に体幹を持ち上げることができます。
腹斜筋群は首の胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)につながっています。
このつながりを介して、胸鎖乳突筋が過剰に緊張した状態だと、緊張が腹斜筋群に伝わって、腹斜筋群も緊張が高くなってしまいます。

筋肉は緊張が必要以上に高いと、本来の筋力を発揮しにくくなります。
つまり、胸鎖乳突筋の緊張を緩めてからサイドプランクをしないと、本来の効果を得られにくいのです。
<脇がしめられる>
サイドプランクは肘と足で持ち上げた身体を支えるので、腹斜筋群だけでなく、当然肩周りの筋肉も働きます。
この時ポイントになるのが、前鋸筋(ぜんきょきん)という肩甲骨から脇にかけて伸びる筋肉です。
前鋸筋は外腹斜筋とつながりがあります。
このつながりを介して、前鋸筋が働いて適度に緊張を高めることで、それが外腹斜筋にも伝わり、腹斜筋群は筋力を発揮しやすくなります。

僧帽筋と菱形筋の働きとしては肩甲骨を内側へ寄せることです。
対して、前鋸筋の働きは肩甲骨を外側へ開くことなので、働きとしては真逆の働きです。
なので、僧帽筋や菱形筋が緊張していると前鋸筋の働きが邪魔されてしまうのです。
<首、肩周りの緊張を整える運動>
ここまでまとめると、首の胸鎖乳突筋、背中の僧帽筋と菱形筋の緊張がサイドプランクにおける腹斜筋群の働きを邪魔します。
なので、まずはそれらを緩めてから実施することが望ましいです。
以下の運動前後でサイドプランクのしやすさを比べてみてください。
1.片手で脇を下からつかむ。
2.脇の後ろ側のつかんだ手があたる辺りを押さえる。
3.押さえたまま肩を前後に回す。
4.それぞれ10回ずつ程度おこなう。
運動後はサイドプランクがやりやすくなっていませんか?
首と背中周りの筋肉が緩んだ結果、前鋸筋と腹斜筋群が働きやすくなり、サイドプランクもやりやすくなったのです。
<まとめ>
・サイドプランクは外腹斜筋、内腹斜筋が働く。
・胸鎖乳突筋は腹斜筋群とつながりがある。
・前鋸筋は外腹斜筋とつながりがある。
・首と背中の緊張が過剰に高くなると、腹斜筋群の働きが弱くなる。
くびれを作りたいからといって、その周りだけ見ていてもだめなこともあります。
時には広い視点をもってトレーニングを行ってみてください。
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