【楽に立てるのはどっち?】
〜膝関節vs股関節〜

サッカーやラグビー、バスケなどのスポーツでは、倒れたらすぐに立ち上がって体勢を立て直す必要があります。

日常でも無意識に立ち上がる動きは多くあり、どの部分を使うかによって身体の疲れ具合や動き出し方が変わってきます。

例えばの話になりますが、
・膝に手を突きながら立ち上がる。
・股関節の前に手を置きながら立ち上がる。
この2つを行ってみてください。

立つときの動き出しや立ちやすさが違ったはずです。

なぜ、手をつく位置によって、動きやすさが変わるのか。
今回は日常やスポーツで疲れずに、楽に動くための身体の使い方として、効率の良い立ち上がり方をお伝えしていきたいと思います。

膝と股関節で動きが変わる理由

なぜ膝に触れているか股関節に触れているかで動きやすさ変わってくるのでしょうか。

それは、それぞれの部分に付いている筋肉の違いによるものです。

まず、膝に触れていた場合になりますが、膝についているのは大腿四頭筋という前ももの筋肉になります。

この筋肉は立ち上がるときに膝を伸ばす役割を持つ大事な筋肉ではあるのですが、この筋肉が働きすぎてしまうと、関節の動きをスムーズにする役割を持つインナーマッスルの働きが抑えられてしまうため、動きがぎこちなくなってしまい動きにくくなってしまいます。

また、インナーマッスルが働かなくなった分を大腿四頭筋でカバーするようになるため、一つの筋肉にかかる負担が大きくなってしまい、疲れやすくなります。

実際に膝に手をついて立ち上がったときは、動きにくく、力を入れて動こうとしないと立ち上がれなかったと思います。

しかし、反対に股関節に触れた状態で立ち上がったときは、膝に触れていた時よりもスムーズに立ち上がれたのではないでしょうか。

これはなぜかというと、股関節に付いている大腰筋というインナーマッスルに触れたことによって働きやすくなったからです。

また、大腰筋は裏もものハムストリングスや内ももの内転筋といった下半身の筋肉とも繋がっています。

立ち上がるときにそこまで力を入れずともスムーズに動くことができるのは、股関節を触ることによって、下半身の筋肉を多く使って動けるようになるからなのです。

股関節を意識しやすくする股関節のワーク

日常やスポーツなどで普段から楽に効率よく動くためには、股関節を使って動けるようにしていく必要があります。

先ほどからお伝えしていますが、股関節を意識的に使えるようにしていくことで、インナーマッスルが働きやすくなり、それによって繋がっている筋肉も使って動くことができるようになるからです。

以下のワークは股関節を使いやすくする簡単なワークです。
行う前に立ち上がって動きやすさなどをチェックしてみてください。

・腰幅で立ち、つま先とかかとが正面にくるように一直線にする。
・外くるぶしに意識しながら、膝をゆるめ、ビキニラインの中央を両手で押さえる。
・手を挟むように意識しながら、お尻を後ろに引いてお辞儀をする。
・起き上がるときは裏ももの張りを感じながら起き上がる。
・5回ほど行う。

動画はこちら

普段から股関節を使えるようにするポイント

しかし、実際に手を触れずに股関節を意識して立ち上がろうとすると、前ももの方に力が入ってしまい、上手く股関節を使えないという人がいます。

そこで、意識して欲しいのが舌です。

舌を上あごにつけた状態で口を閉じ、息を吐きながら立ち上がると、前ももに余計な力が入らずにスムーズに動けるのではないかと思います。

これは、舌の筋肉(舌骨下筋)が働くことによって、筋肉や筋膜で繋がっているインナーマッスル(頚長筋や横隔膜、大腰筋など)も働きやすくなったためです。

普段何気なく行っている立ち上がるという動きですが、ちょっと使う場所を変えるだけで効率よく楽に動くことができるようになります。

日常はもちろんのことスポーツのパフォーマンスを上げるためにも重要なことの一つでもありますので、ぜひ意識してみてください。

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