こんにちは、理学療法士の中山です。
一般的に、しゃがみ込みが出来ないこどもは
ふくらはぎが固いと言われています。
確かに、それは一因ではありますが
しゃがみ込みが出来ない理由はもっと他にあります。
いったい、どういうことなのか
一緒に見ていきましょう。
〔なぜ、ふくらはぎじゃないのか〕
よく、しゃがみ込みで足首が固いとされる場合に
ふくらはぎの筋肉を取りあげられることが多いと思います。
しかし、実際にしゃがみ込んでみると
ふくらはぎのつっぱり感より
スネの外側の力みの方が気になります。

ここは、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)という筋肉で
この筋肉に力が入りすぎてしまうと足首が固くなってしまい
しゃがみ込んだときに、お尻をおろせなかったり
後ろに転んだりしてしまうようになってしまいます。
もし、このつっぱり感により、しゃがみ込みが出来ない場合は
その突っ張っている筋肉の部分を軽く10秒ほどほぐしてみてください。
ただ、これだけではしゃがみ込みが出来ない、
または出来るようになっても
すぐにまた逆戻りということがあります。
それは、この前脛骨筋が固くなっている理由が
他にあり、それがまだ解決されていないからです。
〔足首が固くなる理由〕
足首が固くなってしまう理由の1つに
股関節がうまく使えていないということが挙げられます。
具体的にはもも裏にあるハムストリングスという筋肉です。

この筋肉がうまく使えていないと
前ももの筋肉が力んで固くなってしまいます。
前ももの筋肉は筋膜という膜により
足首の筋肉(前脛骨筋)と繋がっているため、
ハムストリングスが使えていない
↓
前ももが固くなる
↓
前ももと繋がっている足首の筋肉も固くなる
ということが起きてしまうのです。
これを解決するにはハムストリングスを
使いやすくする必要があります。
ハムストリングスを使いやすくするには
次に紹介する体操がおすすめですので試してみてください。
〔裏ももが使いやすくなるおじぎ体操〕
・立った状態で足を肩幅程度に開く。
・足の付け根(ソケイ部)に手を置く。
・お尻を突き出すようにしておじぎをする。
・裏ももの伸び感を感じたら、お尻を締めるようにして身体を起こす。
・これを5〜10回ほど行う。
動画はこちら
http://youtu.be/LOyPQF7EGmA
この体操を行うことにより、
ハムストリングスが使えるようになり
前ももや足首の筋肉の力みがとれ
しゃがみ込みが行いやすくなります。
ぜひ、試してみてください。
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中山照教
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト
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