テニスやサッカー、スポーツで体幹を鍛えるために体幹トレーニングをする人が多くいます。
しかし、体幹が安定してブレなくなった。
当たり負けなくなってライバルに勝てるようになったといったという人がいる一方で、
体幹が強くなるどころかかえって怪我しやすくなった。
トレーニングしているのに肝心なところで体幹が安定しない。
といった人もいます。
なぜ、同じように体幹を鍛えているはずなのに違いが出てしまうのか…。
解説していきます。
体幹トレーニングで上達する人としない人の差
体幹トレーニングをすることによって、スポーツが上達する人の特徴としては、トレーニングの際に体幹のインナーマッスルがきちんと使えている。
これに尽きます。
体幹のインナーマッスルはいくつかあります。
背骨から股関節にかけてついている大腰筋。お腹周りをコルセットのように包んでいる腹横筋。
呼吸をするときに働く横隔膜。
骨盤の底についている骨盤底筋群。
これら4つが連動して働くことによって、体幹が安定した状態で動くことが可能になります。
しかし、体幹トレーニングをしているにもかかわらず、体幹が安定しない、相手と競った時にバランスを崩してしまうといった人は、インナーマッスルが使えておらず、アウターマッスルが過剰に働いてしまっていることが挙げられます。
具体的には一般的に腹筋と呼ばれている腹直筋。
前ももの筋肉である大腿四頭筋。
首から背中にかけてついている僧帽筋。
肩の筋肉の三角筋。
といった筋肉がそれにあたります。
これらの筋肉はパワーを発揮したり、ダイナミックな動きを作り出すための大事な筋肉ではあるのですが、使いすぎたり、過度に働いてしまうとインナーマッスルが働きにくくなってしまいます。
インナーマッスルが働きにくくなってしまうと、体幹が安定しなくなってしまうので、体幹トレーニングをしても体幹は安定せず、スポーツ上達を妨げる原因となってしまうのです。
体幹を安定させるための最も重要な身体の場所
では、アウターマッスルが過剰に働いてしまう場合、どうすればいいのでしょうか。
いくつかポイントはありますが、インナーマッスルを使えるようにするために、まず最初に押さえておかなければならないポイントが股関節です。
股関節には、インナーマッスルの一つである大腰筋がついており、大腰筋は他の3つのインナーマッスルとつながりを持っています。
そのため、股関節を使えるようにすることでインナーマッスル全体が連動して使えるようになります。
股関節を使えるようにするためワークは以下の通りになります。
親指を動かすことでさらに体幹力が上がる
先程、お伝えしたように股関節を使えるようにするだけでもかなり体幹は安定するようになります。
ですが、股関節と合わせて親指も使っていくとさらに体幹が安定するようになります。
試しに片脚立ちを交互にして、どの程度バランスが取れるのか感覚として覚えておいてください。
まず1つ目に、
・足裏の中央を押す(土踏まずの中央)
・押しながら、足の指(特に親指を意識しながら)を開いたり、閉じたりと10回ほど繰り返し動かす
・左右の足両方とも行う
終わったら再度片脚立ちをしてみてください。
先程よりも立ちやすくなっているはずです。
親指を動かすだけでなぜ体幹が安定するのか
ワークを行なったことによって、足裏から親指にかけてついている母趾外転筋(内在筋)が刺激されます。
母趾外転筋が働くようになると、つながっている後脛骨筋という足裏からふくらはぎにかけてついている筋肉も働くようになります。
さらに、後脛骨筋は膝裏の膝窩筋〜裏もものハムストリングス〜骨盤底筋群〜大腰筋〜横隔膜とつながっています。
そのため親指を動かしたことによってインナーマッスル全体が働くようになり、体幹が安定するようになったというわけです。
親指を動かすだけでも体幹に安定性にかなり影響が出てきます。
皆さんも是非ワークを行なってみてくださいね!
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ヘッドトレーナー
<保有資格>
JCMA認定体軸セラピスト
JCMA認定ヨガセラピスト
RYT200
NASM-PES
NSCA-CPT
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