スポーツや腰痛対策などでよく聞く体幹の安定ですが、キーワードの一つに「腹圧」があります。
腹圧を高める方法として、お腹をへこますことが言われますが、お腹をへこませても腹圧は高まりにくいです。
腹圧を改めて解説しながら、体幹の安定につながるトレーニングをお伝えします。
腹圧って何?
まず腹圧について解説します。
腹圧とは、腹腔内圧のことです。
腹圧が高くなると、腹部周囲の安定性が高まり姿勢の保持や体幹機能が上がります。
逆に腹圧が低くなると、腹部周囲の安定性が低くなって姿勢が保てなくなったり体幹機能が働かなくなったりします。
つまり、腹圧によって、スポーツのパフォーマンスや筋肉の影響による腰痛などには効果が見られやすいです。
この腹圧は腹腔にかかる圧ですが、その圧は筋肉によってかかります。
その筋肉は、横隔膜、腹横筋、骨盤底筋群です。
これらの筋肉が腹部周囲を囲み、連動して働くことで圧がかかります。
つまり、これらの筋肉が連動して働かないと、腹圧はしっかりと高まらないのです。
3つの筋肉をを連動させる
腹圧を高めるためによく言われる言葉として、
「お腹をへこませて」
「お腹を平らにして」
などがあります。
ただ、この場合だと、腹直筋に力が入りやすいです。
確かに腹直筋に力が入っても腹部に圧がかかっている感覚がありますが、腹部周囲を囲んではいないため腹圧は高まりません。
イメージとしては、前から圧をかけても横、上、下から圧が逃げてしまう感じです。
圧が逃げないために、横隔膜、腹横筋、骨盤底筋群をしっかりと連動させる必要があります。
筋肉を連動させて腹圧を高める方法
1.胸を膨らませるように息を吸う
2.胸を膨らませたまま息を吐く(お腹がしぼむ感じ)
3.さらに胸を膨らませるように吸う
4.さらに膨らませた胸をそのままにして息を吐く(さらにお腹がしぼむ)
5.最後にもう一度胸を膨らませるように息を吸う
6.また膨らませたまま吐いて、最後に楽にしてリラックスする。
この方法だと、腹部周囲が全体的にしぼむ感覚になります。
お腹に力を入れたつもりはなくても、腹部周囲が力が入ります。
これが横隔膜、腹横筋、骨盤底筋群を連動させやすい方法です。
この方法で、ぜひ腹圧を高めてスポーツのパフォーマンスや腰痛対策に活かしてください。
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<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト
医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。
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