こんにちは、理学療法士の中山です。
大きく足を開く開脚には
足の筋肉のやわらかさが必要ですが、
それ以外にもお腹や胸などの筋肉も
関係しているのをご存知でしょうか?
また、開脚とまではいかなくても、
あぐらが綺麗にかけないこどもにも
同じ原因が挙げられます。
開脚とお腹にいったい
どんな関係があるのでしょうか?
一緒に見ていってみましょう。
〔開脚やあぐらの固さに関わる足の筋肉〕
開脚やあぐらに関わる筋肉として
内ももにある内転筋が挙げられます。

内転筋は股関節の筋肉で、
この筋肉が固いということは
股関節が固いということでもあります。
股関節の柔軟性はケガや痛みだけでなく、
瞬発力や持久力、姿勢、バランスなど、
こどもの運動能力にも大きく関わってくるため、
身体を動かす上ではとても重要な要素の1つとなっています。
そんな内ももの筋肉ですが、やわらかくしてあげるには
ただ、内もものストレッチだけをやるよりも
他の方法と組み合わせて行うとより効率的なんです。
〔内ももの筋肉はお腹の筋肉とも繋がっている〕
実は、内ももの筋肉は筋膜という膜を介して
お腹や胸の筋肉と繋がっています。

ですので、内ももの筋肉だけをストレッチして
集中的にやわらかくしてあげるよりも、
筋膜で繋がっている他の筋肉たちも一緒にやわらかくしてあげた方が、
より効率的に股関節をやわらかくすることができるのです。
それを行うには次に紹介する体操が簡単で
おすすめですので、試してみてください。
〔内ももがやわらかくなる腹式呼吸〕
・おへそから指4本ほど上あたりのみぞおちに手をあてる。
・手をあてている部分が膨らむようにゆっくり深呼吸をする。
・息を吐くときはみぞおちがゆっくりやわらかくなっていくのを感じる。
・これを5回ほど行う。
この体操を行う前後で開脚具合や
あぐらの姿勢を比べてみると、
行った後の方が足が開きやすかったり、
あぐらの姿勢も骨盤が立ちやすくなり
背筋が伸びているなどの変化がみられると思います。
繰り返しにはなりますが、
股関節の柔軟性はケガの予防だけでなく
こどもの運動能力の向上にも繋がります。
日頃からストレッチをしていて、
股関節が比較的やわらかいこどもでも
効果は出やすいと思いますので
ぜひ、試してみてください。
中山照教
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト
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