こんにちは
理学療法士の中山です。
足が速い、高く跳べる、投げる球が速いなど
弾むように動ける運動の上手なこどもは
バネがある!なんて言われることがあります。
これについては、生まれつきモノが違うだとか、
センスがあるからなど色々言われていますが
実際のところバネの正体ってなんなのでしょうか?
今回はその「バネ」について
一緒に見ていってみましょう。
〔バネの正体とは〕
バネの正体は筋肉の動きにあります。
筋肉は基本的には縮む方向に動くモノですが、
この縮ませ方に違いがあるのです。
筋肉はゴムのような性質を持っているため
伸ばされるとその分縮むときは大きな力を発揮できます。
この特性をうまく活かして
身体を動かすことが出来ていれば、
・動き出しが速い
・大きな歩幅で速く走れる
・高く、長く跳べる
・速くて重い、力強い球が投げれる
などのように勢い良く、弾むように運動ができる
いわゆる「バネがある」という状態になるのです。
(もっと具体的に言うと伸張反射と呼ばれるものですが
少し長くなるためここでは割愛させて頂きます。
ご興味のある方はぜひ伸張反射で検索してみてください。)
しかし、このバネですが、いったいどうすれば
うまく活用することができるのでしょうか?
〔バネを活かすには力みを調整する〕
バネをうまく活かすためにはあるコツがあります。
それは「力み過ぎないようにする」ということです。
「勢い良く」動くのに「力まないようにする」とは
逆のことを言っているように感じるかもしれませんが
実際にはそうではないのです。
先にも少し書きましたが、筋肉はゴムのような性質があるため
伸ばされることによって効率良く力を発揮することができます。
そのため、力み過ぎてしまっていると
すでに筋肉が縮まってしまっていたり、
スムーズに筋肉の伸び縮みが行えなくなってしまうため
どうしても効率良く動くということが難しくなってしまうのです。
この「力み」を適度に保つためには
インナーマッスルとアウターマッスルの
バランスをうまく整える必要があります。
次に紹介する体操で簡単に行えますので
試してみてください。
〔膝周りの力みを整える膝曲げ伸ばし体操〕
・膝裏の中央を手で押さえる。
・押さえたまま膝の曲げ伸ばしを5回行う。
動画はこちら
https://youtu.be/tBnB9W0ZJsk
この体操ではインナーマッスルである
膝窩筋(しつかきん)、足底筋と
アウターマッスルである腓腹筋を
同時に刺激することができます。
同時に刺激し適切に動かしてあげることにより
身体の力みは調整されバネを活かしやすい
環境が作られてきます。
今回の体操については膝周りと表記しましたが
実際にはそれぞれの筋肉が筋膜という膜によって
全身に繋がっているため、膝周りだけでなく
効果は全身に影響させることができます。
バネは生まれ持っての才能とかではなく、
ちょっとしたことで作り出すこともできます。
ぜひ、試してみてください。
中山照教
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト
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