こんにちは
理学療法士の中山です。
コロナ禍による、長引く自粛生活による運動不足が
こども達の身体に様々な影響を及ぼしています。
その1つに、ころびやすくなったことによる
骨折などのケガの増加があります。
運動不足が続いてしまうとなぜ
ころびやすくなってしまうのでしょうか?
今回はその原因と対策をみて、失われた
こども達のバランスは取り戻しにいってみましょう。
〔運動不足により転けやすくなる理由〕
人間の身体は運動している間は、
いろいろな関節が曲がったりして
姿勢が変化しています。
言い換えると、運動中は常にバランスが崩れた姿勢です。
しかし、だからと言って動くたびに
毎回ころぶということは通常あり得ません。
これは筋肉や靭帯などが
うまく働いてくれることにより
身体にいくつもある関節の動きを
調節することが出来ているからです。
しかし、運動不足のような状態が続いてしまうと、
筋肉や靭帯などにあるセンサーの働きが低下してしまい、
この関節を調節する機能も同時に低下してしまいます。
その結果、運動すると変に力みやすくなったりして
身体の動かし方が雑になり、ころびやすくなるのです。
〔力みが現れやすい場所〕
昔から、肩に力が入る、
肩が上がっているなどと言われるように
力みは「肩」によく現れやすいです。
筋肉で言うと僧帽筋と呼ばれる筋肉です。

この筋肉が必要以上に力んでしまうと、
バランスを取る際にどうしても動きがギコちなくなり
ころびやすくなったり、ころんだ後の受け身が
取りにくくなってしまいます。
そのような状態で地面に手をつくと腕や手首の骨折は
どうしても起きやすくなってしまいます。
では、どうしたら良いのでしょうか?
このような筋肉の力みを整えケガを予防するには
次に紹介する体操が簡単でおすすめですので
試してみてください。
〔脇を使いやすくする腕まわし体操〕
・親指を脇の下に入れ肩甲骨を掴むように押さえる。
・押さえたまま腕を前後に5回ずつまわす。
・反対の腕も同じように行う。
動画はこちら
https://youtu.be/rAkCAfS3zsY
この体操では肩周りの筋肉のバランスを整え
力みを調整することができます。
また、この体操で押さえた部分には
インナーマッスルとアウターマッスルが
多く重なりあっていることもあり、
低下していた身体のバランスを整えるセンサーの
働きの改善にも繋げることができます。
自粛生活後のこどものケガは
増えているようですので、予防のためにも
ぜひ、試してみてください。
中山照教
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト
最新記事 by 中山照教 (全て見る)
- 背中が固いとこどもの能力は落ちる - 2022年3月30日
- 運動が苦手なこどもでも体幹は簡単に使えるようになる - 2022年1月30日
- 親の気持ちはこどもにも影響する - 2022年1月15日