デスクワークをずっとしていると、どうしても首こりを感じてしまいやすいです。
この首こりは多くの人が経験していると思いますが、そのときの対策は首を回したり首回りの筋肉をほぐしたりするだけになっていませんか?
もちろん首の筋肉が固まってしまうことが首こりにも影響を及ぼしていますが、実は骨盤の動きも深く関わっています。
骨盤の動きと首こりの関係性を解説しながら、首こりに効果的な対策をお伝えします。
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首こりを引き起こす筋肉
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首こりになってしまう人の特徴は、座っているときに頭が前に出て、背中が丸まっているような姿勢になっていることです。
頭の重さは体重の約10%(男性だと平均6〜7㎏、女性だと平均4〜5㎏)ほどあるため、座っているときに頭が前に出て背中が丸まっていると、首(胸鎖乳突筋、斜角筋)の小さな筋肉で頭の重さを支え続けなければいけません。
体重の10%ほどもある頭を首の筋肉で支えるには、どうしても負担が強すぎます。
この負担が大きくなると筋肉は固まり、コリや疲れの原因となります。
スマホやパソコンを長時間座って操作をしていると、首がこってきたり疲れてくるのはこれが原因の可能性があります。
この対策として、まずは座っているときに頭が前に出ない対策を考えていきましょう。
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頭が前に出てしまう理由
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姿勢が崩れて頭が前に出るような姿勢になる原因は、「骨盤が後ろに倒れてしまっている」ことが考えられます。
骨盤が後ろに傾いていると、骨盤から背骨に付いている体幹のインナーマッスル(多裂筋』が引き伸ばされた状態になり、なかなかその筋肉を使えなくなります。
このインナーマッスルは、頭の位置が前に出ないようにキープしておく役割を持つ筋肉(頭長筋や頚長筋)との繋がりを持っています。
そのため、骨盤が後ろに倒れたままだと頭の位置が前に出てしまい、肩や首の筋肉に負担がかかるようになってしまうのです。
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肩こりを解消する骨盤の動き
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後ろに傾いた骨盤を元の位置に戻し、首の筋肉の負担を和らげていくためには、骨盤の底にある筋肉(骨盤底筋群)を動かす必要があります。
特に長時間座っていると、骨盤の動きも減ってしまうため、まずは骨盤の動きが必要です。
この骨盤の動きに関わる骨盤底筋群は、骨盤を安定させ、骨盤を本来の位置に保つ役割を持っています。
しかし、実際に「骨盤の底にある骨盤底筋群を意識してください」と言われてもなかなか意識するのは難しいと思います。
そこで、重要になってくるのが、「内ももの筋肉を使う」ということです。
内ももの筋肉は骨盤底筋群と繋がっているため、内ももを使うことで、骨盤の底にある筋肉も働かせることができ、骨盤を本来の位置に保ち動かすサポートができます。
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骨盤を動かす内ももの運動
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それでは、骨盤を動かしていく運動を紹介します。
<骨盤が整う内もも叩き>
1.立った状態から1歩足を前に出す
*つま先は進行方向に向け、膝を軽く曲げる(足首と膝が床と垂直になるように)
2.前に出した脚の股関節のVラインの中央を手で軽く押さえ、股関節を折りたたむように身体を曲げておじぎをする
3.この体勢の状態で、前に出した方の足の内ももの筋肉をさする
4.その後、股関節から身体を起こして元の姿勢に戻る
5.3回繰り返し、反対の足も同じように行なう
この運動を行うことで、内ももの筋肉を働かせ、つながっている骨盤底筋群も同時に動かすことができます。
これらの筋肉を動かすことができれば、骨盤の動きも引き出され本来の位置に戻るため、体幹のインナーマッスルが働き、前に出た頭の位置も戻りやすくなります。
肩こりが辛くて悩んでいる人は、首と内ももの関係性を考えながら、この運動をすることで首こりが解消されやすくなるため、ぜひこの運動を試してみてください。
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