肩に力が入るこどもは足が使えていない

こんにちは、理学療法士の中山です。

大人もそうですが、
こどもも肩に力が入りすぎてしまうと、
より緊張しやすくなったり、動きがぎこちなくなったりして
本来の力を発揮できなくなってしまいます。

この肩の力みですが、原因は
肩ではなく足にあるかもしれません。

肩の力みと足にいったい
どんな関係があるというのでしょうか?
一緒に見ていってみましょう。

〔肩が上がる理由〕

肩が上がってしまう原因には様々ありますが、
共通して言えることに前鋸筋(ぜんきょきん)という
脇の筋肉がうまく使えていないことが挙げられます。

この筋肉は肩が下がる方向に働く筋肉で、
肩周りの安定性に関わる筋肉でもあります。

ですので、この筋肉がうまく使えていないと
肩周りが安定しないため極端に言えば
肩はグラグラの状態になってしまいます。

ですが、実際にはグラグラしません。

グラグラの状態では姿勢を維持できないからです。

なにが起こっているのかというと、
前鋸筋の代わりに肩を上げる方に働く
背中や肩周りにある他の筋肉達が
このグラグラを止めてくれているくれているのです。

しかし、前鋸筋が使えていない状態で
この筋肉達が働いてしまうと、
肩は上がる方向にばかり力が入ってしまいます。

しかも、本来肩を安定させてくれる
前鋸筋が働いていない状態のため、
安定性を欠いた状態で肩に力が入ってしまます。

そのため、動きとしてはぎこちなくなったり、
変な力みが生まれ、より緊張して動きにくくなったりなど
こどもは本来の力が発揮できなくなってしまうのです。

〔肩と足の関係〕

ここまでは、肩のことについてばかり触れてきました。

しかし、何故その肩が上がってしまうのと
足が関係するのでしょうか?

それは肩の筋肉である前鋸筋と足の筋肉が
筋膜という薄い膜で繋がっているからです。

この筋膜で繋がっている筋肉は互いに関係しあっています。

そのため、足の筋肉がうまく働いていないと
それが肩の筋肉である前鋸筋にまで影響してしまうのです。

足の筋肉をうまく使えるようにするには
次に紹介する体操がおすすめですので試してみてください。

〔足の筋肉が使いやすくなるおじぎ体操〕

・立った状態で、肩幅程度に足を開く。
・足の付け根(ソケイ部)に手を置く。
・お尻を後ろに突き出すようにしておじぎをする。
・裏ももの伸び感を感じたら、お尻を締めるようにして身体を起こす。
・これを5回行う。
 
動画はこちら

この体操では下半身の安定性に関わっている
股関節の筋肉を使いやすくすることができます。

また、この股関節の筋肉は単に
前鋸筋と繋がっているというだけでなく
体幹の安定性にも関わっています。

そのため、身体の土台そのものが安定してくるため
肩がより使いやすくなり力みを減らすことができます。

よく見てみると肩が上がっている
こどもは多くいますので
ぜひ、試してみてください。

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中山照教

理学療法士
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト