長時間立って作業をしたり、歩いたりすると足裏に疲れを感じてしまう。
足裏の疲れだからついつい足に原因があると思ってしまいますが、そんな人は一度耳たぶの下の場所を触ってみてください。
もしそこに固さや痛みがあれば、あなたの足裏の疲れや痛みは足ではないかもしれません。
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なぜ足裏が疲れるのか
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足裏が疲れやすいという方は、足裏のアーチ(土踏まず)が潰れた扁平足であったり、扁平足ではなくても足裏のアーチがうまく働いていないという場合があります。
これはアーチを作っている足裏の筋肉(後脛骨筋や腓骨筋)のバランスが崩れてしまっているからです。
足裏のアーチは歩く時に地面からの衝撃を吸収する役割を持っていますが、バランスが崩れてしまうと衝撃を吸収することができず、疲れが溜まりやすかったり痛みにつながってしまいます。
この足裏の筋肉のバランスが崩れる原因はいろいろありますが、実はあまり関係のなさそうな猫背などの背中が丸まった姿勢もその原因の一つになることが足ます。
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姿勢と足裏の関係
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なぜ、背中が丸まってしまうと、足裏の筋肉のバランスが崩れてしまうのでしょうか。
その理由は、背中が丸まった姿勢は背骨も丸くなっており、それに連動して骨盤が後傾するためです。
骨盤が後傾すると、太ももの骨(大腿骨)が外にねじれ、すねの骨(脛骨)が内側にねじれるように連動します。
すねの骨が内側にねじれると足も内側にひねるような形となるため、結果として足裏のアーチが潰れ、足裏の筋肉のバランスが悪くなってしまうのです。
足裏が疲れてしまう場合は足裏の筋肉のバランスを整える必要がありますが、このような場合は背中が丸まった状態を正していくことが重要となります。
しかし、ここで注意してほしいことが、ただ丸まった背中をまっすぐに伸ばせばいいわけではないということです。
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首の筋肉をほぐして姿勢を整える
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なぜ、丸まった背中を伸ばすだけではいけないかというと、猫背のような背中が丸まった姿勢の方は首が前に出ていることが多く、その頭が前に出てしまっていることから正していく必要があるからです。
首が前に出ている方は、首の筋肉(斜角筋や胸鎖乳突筋)が必要以上に使われてしまっています。
この首の筋肉は胸の筋肉とつながっており、首の筋肉が過剰に働くことで胸の筋肉も固くなってしまい、背中が丸まった姿勢を作りやすくなってしまうのです。
そのため、丸まった姿勢を伸ばすためには、首の筋肉をほぐすことで首の位置を正して整えていく必要があります。
その首の筋肉をほぐすための簡単な運動を2つ紹介します。
<首の筋肉をほぐすための運動1>
1.左の鎖骨の下を手で押さえ、首を前に倒す。
2.押さえながら、首を後ろに倒し、右に首を捻る。
3.伸び感を感じたら10秒ほど保持する。
4.反対側も同様に行う。
<首の筋肉をほぐすための運動2>
1.首を前に倒し、首の1番出っ張っている骨を探す。
2.その骨からネックレスのラインを辿るようなイメージで首の付け根あたりを押さえる。
3.押さえながら前後、左右に倒す、左右に捻る動きをそれぞれ10回行う。
(2つの動画解説はこちらから)
この運動を行うことで、首の筋肉が調整され、頭の位置が戻り安くなり、姿勢も伸びやすくなります。
姿勢が伸びれば、足裏のアーチも機能しやすくなるため、足裏の筋肉のバランスも整い、足裏の疲れ安さも解消されます。
長時間立って作業をしたり、歩いたりすると足裏に疲れを感じてしまう人はぜひ首の運動を取り入れてみてください。
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<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト
医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。
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