腰痛が解消する歩き方

ウォーキングや通勤など、1日の中で歩く場面はたくさんあります。
何もしないよりは歩くのがいいと思って歩いている人もいると思いますが、歩き方もいろいろな方法がありどれがいいか迷ってしまいます。
特に、歩き始めてから腰痛を感じる人がいれば、もしかしたら歩き方に問題があるかもしれません。
身体の動きから、歩き方を紐解いて腰痛が解消する歩き方を考えてみましょう。

腕だけを振る歩き方

私たちが歩くとき、片方の足と反対側の腕をクロスするようにして前へ出します。
これを交互に繰り返して歩くわけですが、このとき背骨もひねっています。
目に見えるほど大きな動きではないですが、この捻りがなくなった歩き方が腕だけで歩く状態です。
具体的には、背骨の中でも背中にあたる背骨(胸椎)と呼ばれる部分のひねりが少ない状態です。
例えば、
・肩甲骨の内側の筋肉(菱形筋)
・首から背中にある筋肉(僧帽筋)
・背骨の左右に沿ってある筋肉(脊柱起立筋)
などの筋肉を必要以上に使ってしまうと、胸椎の周りが固まり、ひねりが少なくなってしまいます。
本来は胸椎のひねりと連動して腕を振るのですが、この胸椎の動きが少なくなるとその代わりに腰の背骨(腰椎)でひねる場合があります。
腰椎は胸椎よりもひねる作りになっていないため、ひねる動きを繰り返すと腰痛になる可能性があります。
さらに、胸椎部分の脊柱起立筋は腰椎部分の脊柱起立筋とつながっているため、腰椎周りも固まってしまいます。
元々ひねる作りではないこと、腰椎の脊柱起立筋が固まっていることが腰痛の原因になりかねないのです。

胸椎からひねる歩き方

先ほどの菱形筋、僧帽筋、脊柱起立筋が必要な分だけ使われており、胸椎のひねりがある状態が理想となります。
そのためには、股関節の筋肉(大腰筋)がしっかりと支えていることがポイントとなります。
大腰筋は胸椎と腰椎の前側についており、そけい部(ビキニラインの真ん中)まで伸びています。
もし、大腰筋が固まって支えない状態だと、表面の筋肉である腹筋や背筋が余計に使われてしまい、先ほどの菱形筋、僧帽筋、脊柱起立筋も使われすぎることで徐々に固くなりやすいです。

胸椎からひねる歩き方をするためには、

・大腰筋が使えること
・菱形筋、僧帽筋、脊柱起立筋が必要以上に使われないこと

が重要となります。

胸からひねるための運動

実際に胸椎から捻りやすくするための運動を2つお伝えします。
まずは効果を見るために、立って状態で左右の腕を振ってみましょう。
このときの腕の振りやすさ、滑らかさ、背骨の動きやすさをなんとなく感じ取ってみてください。
それでは2つの運動をしていきましょう。
<大腰筋を刺激する運動>
1.椅子にすわる、もしくは立つ
2.みぞおちをさわる
3.さわったまま、背骨を丸めたり伸ばしたりする
4.さわったまま、背骨を左右へひねる
5.それぞれ10回ずつ繰り返す
<胸椎をひねるの運動>
1.肩幅に足を開いて立つ
2.両手を体の真横へ伸ばす
3.伸ばした両手とその間の背中が一直線になることをイメージする
4.目線は前へ向けたまま、一直線になった両手と間の背中を左右へひねる
5.10回おこなう
2つの運動をしたら、もう一度立った状態で左右の腕を振ってみてください。
もし、うまく胸椎が撚れていなかった人は、最初と比べて腕の振りやすさ、滑らかさ、背骨の動きやすさが良くなったと感じると思います。
つまり、その場合は歩くときも腰痛になりやすい歩き方をしているかもしれません。
腰痛を感じる方は、ますは1日2セットからこの運動を取り入れてみましょう。
胸椎の動きが出てくれば、歩きながら腰痛解消ができてきます。

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Bodyline School 代表

<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト

医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。