身体を柔らかくしたいとき、一般的にはストレッチをすることが多いです。
ストレッチは確かに継続することで身体は柔らかくなりますが、実は身体を柔らかくする重要なポイントに股関節にあります。
この身体の柔らかさと股関節の使い方との関係性について解説していきます。
股関節が使えると力が抜ける
体幹には多くの筋肉がありますが、その中でも特に重要な筋肉が股関節の動きを作る大腰筋(股関節の付け根)です。

この筋肉は股関節を使うために重要な筋肉ですが、大腰筋が使えると身体が柔らかくなります。
その理由を解説するために、まずは筋肉の働きについてお話しします。
筋肉は縮む/伸びるの2つの動きが主です。
ストレッチは筋肉を伸ばすため、縮む方向に力が入らないようにしたいですが、身体が固い人は余計な力が入りやすく、筋肉を縮ませようとしてしまいます。
この状態ではストレッチが十分にできず、身体が柔らかくなりにくいです。
この筋肉を伸ばした時に余計な力が入りやすい理由は、インナーマッスルとアウターマッスルのバランスにあります。
身体が柔らかい状態とは、インナーマッスルとアウターマッスルのバランスが良い状態、つまりインナーマッスルの大腰筋がうまく使えており、アウターマッスルである腹直筋や腰方形筋がリラックスできている状態です。


身体が固い人は大腰筋の働きが少なく、腹直筋や腰方形筋が必要以上に働いていることが多いのですが、例えば前屈や後屈をした時に、アウターマッスルの腹直筋や腰方形筋に余計な力が入ることで筋肉が伸びずにストレッチが不十分になります。
このような場合に、大腰筋を使える状態にすることで腹直筋や腰方形筋がリラックスし、ストレッチの時に筋肉がうまく伸びてくれます。
このようにしてインナーマッスルとアウターマッスルのバランスを良い状態にすることが身体を柔らかくする上で重要となるのです。
その状態を作るために、股関節にある大腰筋を使える状態にしていきます。
股関節の動きを高める運動
股関節が使えることは力が抜けることがわかりました。
この理由から、大腰筋の働きを高めると効率よくストレッチができ身体が柔らかくなりやすいです。
実際に股関節が使える状態とそうでない時の身体の柔らかさを一緒に体感してみましょう。
まずは今の状態を確認するため、前屈をしてどこまで手が下につくかを確認します。
確認ができたら次の2つの股関節の動きを高める運動を実践してみましょう。
<背骨を動かす運動>
1.椅子、もしくは床に座る。
2.へそから指4本上のみぞおちと反対側の背骨を触る。
3.みぞおちの力を抜きながら、背骨を前後・横・捻りと各3~5回ずつ動かす。
動画はこちら
<股関節を動かす運動>
1.足は腰幅に開き恥骨の隣の股関節を触る。
2.そこを触りお尻を引いて裏ももを伸ばす。
3.お尻のほっぺの下の坐骨を触りながら身体を起こす。
4.これを10回繰り返す。
動画はこちら
2つの運動ができたら、もう一度前屈をしてみてください。
股関節がうまく使えていなかった人は、先ほどより前屈がしやすく、両手がさらに地面に近づいていると思います。
股関節と身体の柔らかさの関係性を実際に体感することで、その重要性はさらにわかるかと思います。
ストレッチをして身体を柔らかくしている人は、まずはこの股関節を使うための股関節の運動から実践してみてください。
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<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト
医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。
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