2つの呼吸でこどもの能力は解放される

こんにちは、理学療法士の中山です。

こどもが運動しているのを見ていて
うまくいかない姿をみると、なんだかもどかしくなって、
ついつい口出ししてしまうことってありませんか?

しかし、口出ししたからと言って
その後うまくいくかと言えば、、、。

そんなもどかしさですが、
もしかするとある2つの呼吸法で
解決することができるかもしれません。

その2つの呼吸とはいったい何なのか?
一緒に見ていってみましょう。

〔運動を上達させてくれる2つの呼吸〕

基本的なことですが、2つの呼吸とは
胸式呼吸と腹式呼吸です。

よく運動の上達にはお腹周りのインナーマッスルが
使いやすくなる腹式呼吸が紹介されることがあります。

しかし、腹式呼吸だけでは
運動の上達には限界があります。

〔腹式呼吸だけでは足りない理由〕

腹式呼吸と胸式呼吸の違いは簡単に説明すると
お腹周りを使うか、胸を使うかの違いです。

言うなれば、体幹の下半分を使うか
上半分を使うかということです。

ですので、腹式呼吸だけでは
体幹の半分しか使えていないため
運動の上達には限界が出てくるのです。

もちろん、逆も然りで胸式呼吸だけでも不十分です。

〔胸式呼吸が大事な理由〕

重いものを速く動かすと強い力が発揮されるように
運動で発揮される力はスピード×質量で決まります。

肋骨や肩甲骨などで構成されている胸は
身体の中の質量としては十分な重さです。

また、筋肉も大小様々あるため、
胸を使うことができればこの筋肉の質量に加え、
発揮されるスピードも上げることができます。

あと、骨が多いということは
関節の数が多いということでもあります。

そのため、身体の柔軟性にも大きく関わってきます。

このような点から、
こどもの運動の上達には腹式呼吸だけでなく、
胸式呼吸も合わせた両方が必要なのです。

2つ呼吸により体幹を十分に使ってあげることで
まだ発揮されていないこどもの能力の
解放が見込めるようになります。

次に、2つの呼吸方法とポイントを
紹介しますので試してみてください。

〔2つの呼吸のやり方とポイント〕

胸式呼吸
・胸の真ん中に手を当てる。
・肩の力を抜いて、胸全体が広がるように息を吸う。
・息を吸い、胸の広がりを感じたらゆっくり息をはく。
・これを5〜10回繰り返し行う。

腹式呼吸
・おへそから指4本分上のところに手を当てる。
・手を置いたところを膨らませるようにゆっくり息を吸う。
・吸った後はゆっくり息を吐き、お腹の力が脱けていくのを確認する。
・5〜10回繰り返し行う。

一般的には、男の子は腹式呼吸が多く
女の子は胸式呼吸が多いとされています。

しかし、年齢による発達状態によっても変わります。

前述したように、両方の呼吸が使えることが
運動の上達に必要なことですので、
どちらか片方ではなく
両方を取り入れることをおすすめします。

ぜひ、試してみてください。

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中山照教

理学療法士
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト