ストレートネックは肩から整える

スマホを長時間見るなどで、ストレートネック(首の自然な湾曲がなくなってしまった状態)の悩みを持つ方が増えてきました。
酷い方は、寝ているときも首が痛すぎて、寝返りを打つことすら怖いという人もいらっしゃいます。

 

ストレートネックを解消するために、首の筋肉をストレッチしているけど、なかなか改善されないという方も多くいます。

 

そのような方が改善されない原因は、首の筋肉だけが固まっているわけではない可能性が高いからです。
首だけではなくその土台となっている肩や体幹が崩れていたら、首の筋肉を緩めていたところですぐに元に戻って、首周りが固まってしまうからです。

 

今回は、ストレートネックを解消するための必要な肩周りの柔軟性について見ていきましょう。

首のインナーマッスルを働きやすくする

 

ストレートネックになってしまう大きな要因は、首のインナーマッスルが使えていないことにあります。

 

その首のインナーマッスルとは、頚長筋と呼ばれる筋肉です。首の骨の前側に付き、この筋肉が働くことで、首の自然なカーブを作っています。

 

頚長筋の働きは、首の骨の屈曲と、少しだけ回旋(後ろを振り向く)させる動きを持っています。動きとしては小さいのですが、首の骨を一つずつ動かすために重要な役割を担っています。

この頚長筋を働かせるためには、首・肩周りのアウターマッスルの緊張を緩めてあげる必要があります。

 

その中でも胸鎖乳突筋は、首の動きに直結しています。この胸鎖乳突筋の緊張を緩めるために、そこと繋がりがある僧帽筋の緊張も合わせて緩める必要があります。

 

胸鎖乳突筋は頭や首の動かす働きがあり、僧帽筋は首を後ろに反らせる動きがあります。この2つの筋肉が固まることで、力の小さい頚長筋が上手く働かず、首を固めてしまいストレートネックにつながっているのです。

筋肉がついてる場所を見ても、首の骨には一切繋がりがないので、これらのアウターマッスルが固まると、首を固めるという結果になるのです。

首・肩の緊張を落とす

 

ストレートネックを解決する、胸鎖乳突筋、僧帽筋の緊張を落とすためのワークをご紹介します。まずワークをやる前に、首回り(胸鎖乳突筋・僧帽筋あたり)を触ってみて今の筋肉の柔らかさを確認して見てください。

 

確認ができたら、次のワークをやってみましょう。

首のクロスポイント

  1. アゴを軽くだけ引いて正面を見て、耳たぶの下あたりの僧帽筋の側面を両手で押さえる。
  2. ポイントを押さえながら、首を右回り・左回りに5回ずつ動かす。

脇のクロスポイント

  1. 右側の体幹と腕のつなぎ目を左手で掴み、肘を下に向かって押し付けるように3回脇を締める。
  2. 同じポイントを押さえながら、肘の先で大きく円を描くようにして、5回ほど回す。
  3. 逆の腕でも、1〜2を行う。


ワークが終わったら、もう一度首周りの筋肉の柔らかさを確認してみましょう。
ワーク前より、柔らかさが少し出てきたと思います。

 

この2つのワークをやることで、頚長筋が働きやすい身体の状態ができます。
さらに、早くストレートネックを解消したい方は、首の骨を動かすワークも行いましょう。

背骨のワーク(首)

  1. 首の付け根の背骨の出っ張っているところを触る。
  2. 触っている部分の背骨から動かすように、前後に大きく3回動かす。
  3. 同様に、左右に3回倒す。
  4. 同様に、後ろを振り返るように、3回ひねる。
  5. 2〜4が終わったら、1で触った部分から上にある背骨の出っ張りを触って2〜4を繰り返す。
  6. 盆のくぼ(頭の後ろのカーブがあるところ)まで行う。

 

この3つのワークを繰り返すことで、首や肩周りの緊張が落ち、首の自然な湾曲を作るための筋肉が働き始め、ストレートネックが解消に向かいます。

 

ストレートネックに悩んでいる人はしばらくこれらのワークを続けてみてください。

 

このように、身体のインナーマッスルが働きやすい状態を作ることで、不調の改善がされ、ストレスの少ない身体にどんどん変わっていきます。

 

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金田翔吾