腰痛になりやすい人のチェックポイントがあります。
立っているときに足の爪先を持ち上げてみましょう。
このときに、重心が後ろへ、つまりつま先からかかとのほうに体重が移る人がいます。
これが腰痛になりやすい人の癖の一つです。
この癖がある人は、腰のマッサージや運動よりも足指の運動が効果的となります。
足指から始める腰痛対策をわかりやすく紹介します。
腰痛になる原因
立っているときに爪先に体重がかかっている人は腰痛があることが少なくありません。
爪先に体重がかかっている状態は姿勢が前屈みになっていることが多いです。
姿勢が前屈みになっている場合、それ以上前屈みにならないように背中や腰の筋肉(脊柱起立筋)を必要以上に使ってしまいます。

これらの背中や腰の筋肉を必要以上に使ってしまうことによって、腰の負担が増してしまい、腰痛になってしまうのです。
足指を伸ばすと腰痛が解消される
爪先に体重がかかるとき、足の筋肉は地面をつかむような力が入ります。
この力は、足裏の筋肉(後脛骨筋や腓骨筋)が伸びながらも必要以上に力が発揮される形になります。

そして、足裏の筋肉は足の指を曲げる筋肉と繋がっているため、指を曲げる力も入りやすいです。
つまり、立っているときに爪先に体重がかかっているということは、この足裏の筋肉やそれに連動して足指を曲げる力も使い過ぎてしまうことになります。
この力をリセットするためには、反対の動きである足指を伸ばす動きをすることが必要です。
足指を伸ばす動きによって、足指を曲げる力や足裏の筋肉がほぐれます。
そうすると、立ったときに、足指に不必要な力が入っていないため、自然な位置で重心が取りやすくなります。
重心が自然な位置となり、爪先に体重がかからなくなることで、前屈みの姿勢も修正され、結果的に背中や腰の筋肉の負担も減らすことができ、腰痛が解消されることがあるのです。
しかし、これで腰痛が解消される人がいる一方で、足指を伸ばしてもなかなか痛みがなくならない方もいます。
これはなぜかというと、足裏の筋肉をほぐしただけでは、足裏の筋肉がうまく使えるようにはならず、体重のかかる位置を元に戻すことができないからです。
そのため、足裏の筋肉をほぐすと同時に足裏の筋肉を使えるようにしていくことで、重心の位置を戻し、背中や腰の負担を軽減していく必要があります。
腰痛を解消する足指の体操
<足指体操>
1.土踏まずの真ん中を手で押さえる。
2.押さえながら足の指をグー、パーと大きく動かしていく。
3.10回ほど行ったら、反対の足も同様に行う。
*動画はこちら
この体操を行うことで、足指を伸ばすだけでなく、足裏の筋肉もほぐしつつ動かせるため足全体の筋肉を調整することができます。
足指の筋肉が調整できれば重心の位置も元に戻るため、姿勢が良くなり、背中や腰の筋肉の余計な緊張がなくなります。
腰痛に悩んでいる方は、足指の運動で対策を行いましょう。
今回紹介した運動のポイントは、インナーマッスルにあります。
インナーマッスルを使いやすい身体にすることで、腰痛以外の身体の痛みにも効果が出やすいです。
そのインナーマッスルを使いやすくする身体の秘密を「間違いだらけの体幹トレーニング」で紹介していますので、今回の記事と合わせてご覧ください。
https://mag.metaaxis.co.jp/taikan/
<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト
医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。
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