こんばんは。
アナトミーの鬼の田中です。
あらゆるスポーツやエクササイズ、リハビリテーションに至るまで大腰筋の重要性は叫ばれ続けています。
そんな大腰筋ですが、立位でしっかりと機能させられている人もいれば、しっかりと機能させられていない人がいます。
大腰筋が立位で機能していないと、
・腰痛になる。
・呼吸が浅くなり疲れやすくなる。
・姿勢が悪くなる。
・首や肩が凝る。
・足がO脚になる。
・扁平足になる。
などなど多くの弊害に繋がることが言われています。
そこで、今回は立位で大腰筋を機能させるためのコツをご紹介します。
自身のセルフエクササイズにはもちろん、選手指導や患者さんへの評価や指導などに役立てて頂けたらと思います。
[立位で大腰筋が効いているかの見分け方]
まずは立った状態でもも上げをしてみてください。
もし、その時に身体が左右に傾いてしまった場合、立位で大腰筋が上手く機能していない可能性があります。
またもも上げをした時、みぞおちにグッと力が入ってしまった場合も同様に大腰筋が上手く機能していない可能性があります。
これは大腰筋の求心性収縮(筋肉の起始と停止が近づきながら収縮する)ができているかをチェックする方法です。
次に、2人でチェックし合う方法をご紹介します。
1人はまっすぐ立ちます。
もう1人は、後ろから立っている人の仙骨のあたりを前方に向かって押します。
押された人は押される瞬間に押されまいと踏ん張ってください。
この時、踏ん張れず骨盤が前方に流れてしまった場合や足が一歩前に出てしまった場合、大腰筋は立位で上手く機能していない可能性があります。
これは大腰筋の遠心性収縮(筋肉の起始と停止が離れながら収縮する)ができているかをチェックする方法です。
大腰筋が立位では求心性にも遠心性にも機能する事が理想とされていますので、この2つの方法で大腰筋の状態をチェックしてみてください。
[立位で大腰筋が働くための3つの条件]
大腰筋が立位でしっかりと働くためには以下に挙げる3つの条件が必須となります。
1、みぞおちが緩んでいる
みぞおちは、大腰筋の起始部にあたる場所になります。
インナーマッスルにあたる大腰筋と対極となるのがアウターマッスルの腹直筋です。
この腹直筋が優位に機能していると奥に位置する大腰筋は劣位となってしまいます。
ちょうど、みぞおちが固まっている状態がこの腹直筋が優位に機能してしまっている状態になります。
そのため、腹直筋の活動を劣位に持っていき、その奥にあたる大腰筋の機能を優位にしていくためにはみぞおちが緩んでいる事が大切となるのです。
2、足からの筋連鎖がスムーズに機能している(上向性筋連鎖)
この大腰筋と機能的に筋連鎖を構成する筋肉として、腓骨筋-後脛骨筋-膝窩筋-内転筋群-ハムストリングス-骨盤底筋群のつながりがあります。
そのため、これらの筋連鎖がスムーズに機能している事が重要となります。
これらの大腰筋に向かって下肢から生じる筋連鎖を上向性筋連鎖といいます。
3、腕からの筋連鎖がスムーズに機能している(下向性筋連鎖)
この大腰筋と機能的に筋連鎖を構成する筋肉として、前鋸筋-外腹斜筋-内腹斜筋-腹横筋-横隔膜のつながりがあります。
そのため、これらの筋連鎖がスムーズに機能している事が重要となります。
これらの大腰筋に向かって上肢から生じる筋連鎖を下向性筋連鎖といいます。
*筋連鎖とは、字のごとく複数の筋肉が鎖のように連なって機能し合うことをいいます。
[立位で大腰筋を効かすエクササイズ]
1、鼠径部に手を当てて、お尻を後ろに突き出す股関節スクワットで鼠径部に意識を向ける
2、みぞおちに手を当てて、みぞおちを丸める⇆そらすを繰り返してみぞおちに意識を向ける
3、立位で片足を抱えた状態から足を離して振り子のように振って戻す
4、立位で片膝を曲げてつま先を持ったところから振り子のように足を振って戻す
5、3・4を反対足でも行う
動画:
https://youtu.be/JPaeB7YDan0
これらの一連のワークを行なって、もう一度先ほどご紹介した大腰筋のチェックを行なってみてください。
先ほどよりもスムーズにもも上げができる、後ろから押されても安定して踏ん張れるかと思います。
是非、続けてみて下さい。
大腰筋以外にも、インナーマッスルはたくさんあります。
他のインナーマッスルの使い方を知りたい方は、
まず体感アナトミーを受講されることをオススメします。
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身体で感じる体幹トレーニング
しかし、既に解剖学などの基本的な知識があるかたには物足りないと感じてしまうと思いますので、
次のステップである体幹リハビリテーションをオススメします。
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