こんにちは、理学療法士の中山です。
前屈をしてこどもの柔軟性を確かめたとき、
股関節、特にもも裏に固さを感じることが多いと思います。
ですので、からだを柔らかくするには
もも裏をもっとストレッチしなければ!
とついつい思いがちですが、
その股関節の固さはもも裏ではなく
別の部分が原因かもしれません。
その別の部分とはいったい?
〔そもそも体が固いと何故いけないの?〕
からだの固さは単にからだが扱いにくくなるだけでなく
様々な悪影響を及ぼしてしまいます。

例えば、もも裏にあるハムストリングス
と呼ばれる筋肉が固ければ、
・運動でのケガが増える
・肩こり腰痛になりやすい
・姿勢の悪化
などに大きく影響してしまいます。
ですので、ストレッチなどで、ある程度の柔軟性を
保つことはとても重要になるのですが、
ただ単にストレッチするのは効率が悪いのです。
〔無闇なストレッチは逆効果になることもある〕
もも裏に固さを感じるから、ここを伸ばす。
というのは間違いではありませんが、
時にそれは逆効果となってしまうことがあります。
その逆効果になってしまう場合というのは
もも裏の固さの原因が他の部位にある場合です。

例えば、もも裏の筋肉と繋がっている
みぞおちの大腰筋に固さがある場合に前屈を行うと、
実際には固さに問題のないハムストリングスが
伸ばされているだけになってしまうということがあります。
これでは、問題のない筋肉を痛めつけているだけになってしまい、
酷いと筋肉の炎症や腱の断裂などを引き起こしてしまいます。
これでは本末転倒ですよね。
あくまでもこれは、ほんの一例ですが、
実際にこういったケースは珍しくないとされています。
というわけで、みぞおちの筋肉を
緩める体操を紹介します。
実際に自分もしくはお子さんの
体の状態をチェックしてみてください。
〔みぞおちを緩める背骨体操〕
・まず、前屈して今の状態(もも裏の張り感や手がどこまで届くかなど)をなんとなく覚えておく。
・椅子、もしくは床に座る。
・へそから指4本上のみぞおちと反対側の背骨を触る。
・みぞおちの力を抜きながら、背骨を前後・横・捻りと各3~5回ずつ動かす。
・再び、前屈してみて状態を確認する。
動画はこちら
http://youtu.be/TZDr1ZVrxW8
からだの変化はいかがでしょうか?
最初と比べると体が柔らかくなったという場合は
もも裏の固さではなく、みぞおちの固さが原因だった
ということになります。
もちろん、みぞおちだけでなく、
本当にもも裏の筋肉が固いということもあります。
そういうときはみぞおちの筋肉を緩めてから
ストレッチをするとムダな力みがとれるため
より効率良く伸ばすことができます。
ちなみにですが、みぞおちともも裏の
両方が固いというケースはそこそこ多いです。
ぜひ、試してみてください。
2月28日(土)にパームセラピーの体験会を
ワークショップ形式で行うことになりました。
オンライン形式となりますので
お気軽にご参加ください。
https://shop.metaaxis.co.jp/product/child-therapy/
中山照教
JCMA認定体軸セラピスト
パームセラピスト
最新記事 by 中山照教 (全て見る)
- 背中が固いとこどもの能力は落ちる - 2022年3月30日
- 運動が苦手なこどもでも体幹は簡単に使えるようになる - 2022年1月30日
- 親の気持ちはこどもにも影響する - 2022年1月15日