「身体に良い綺麗な姿勢を取ってください」
そう伝えるとたいていは背筋を伸ばし、背中がまっすぐになった姿勢を取ったり、想像するのではないでしょうか?
子供の頃から背中が丸まっていると、よく親に姿勢が悪いと注意されたという方もいらっしゃるかと思います。
しかし、実際に綺麗な姿勢をキープしようと心掛けるとかえって疲れてしまった、背中が張ってしまう、、、ということはありませんか?
実は、一般的にいう良い姿勢をとり続けることは身体にかかる負担が大きくなるのです。
姿勢が綺麗なことはとても良いことなはずですが、なぜ良い姿勢が身体に悪いのでしょうか、、、?
背筋を伸ばした姿勢は身体に負担が大きい?
冒頭でもお伝えしましたが、子供の頃から一般的に認識されている良い姿勢というのは背中がピンっと伸びた背中が真っ直ぐな状態です。
これは、背骨の中でも胸の位置にある背骨(胸椎)が真っ直ぐになっていることを指します。
背骨は首(頚椎)〜胸(胸椎)〜腰(腰椎)の大きく分けて3つからなります。
これらを横から見ると、首の背骨と腰の背骨は前へ、胸の背骨は後ろへカーブを描き、全体で見るとS字状のカーブとなっています。

私たち人間はこの形を取ることによって、身体にかかる重力や衝撃をバネのように吸収し、一箇所に負担が集中しないようになっています。
しかし、良い姿勢を取ってしまうと胸の背骨が真っ直ぐになります。
そうするとS字が崩れた状態となるため、身体にかかる負担が大きくなってしまうのです。
また、背中を真っ直ぐにした状態というのは、背中の筋肉(脊柱起立筋や広背筋、僧帽筋)が緊張しやすい状態です。



これらの筋肉はいわゆるアウターマッスルといわれる筋肉ですが、緊張して固くなると姿勢をキープするために必要なインナーマッスルと呼ばれる筋肉(多裂筋や大腰筋)が働きにくくなってしまいます。


インナーマッスルがが働きにくくなってしまうと関節が安定しなくなり、姿勢をキープできなくなってしまうので、代わりに背中の筋肉がその役割を担おうとします。
良い姿勢を取ると疲れやすくなるのは、こういった原因があるからなのです。
身体にとって疲れにくい良い姿勢
では、どんな姿勢が良いのでしょうか?
疲れにくい姿勢は、インナーマッスルが適度に働き、背中の筋肉の緊張が適度に抜けた状態です。
そうすることによって、胸の背骨もは適度に丸みを帯び、背骨全体が綺麗なS字を描くこともできます。
そのために重要になってくるのがみぞおちが軽く丸まった姿勢です。
見た目を見ると猫背のような姿勢にみえますが、みぞおちが軽く丸まっていることによって背中の筋肉の筋肉も抜け、インナーマッスルが働きやすくなります。
そして、インナーマッスルが日頃から働くようになれば、意識的にみぞおちを丸めなくとも背中の筋肉が緊張することもなくなるので、猫背のような姿勢もなくなり、見た目的にも綺麗な姿勢となります。
以下の体操をやってみてください。
1.椅子にすわってヘソから4横指上のみぞおちを押さえる。
2.押さえたまま、身体を前後に曲げ伸ばしする。
3.同様に、身体を左右へ倒す、捻るも行う。
4.それぞれ、10回ずつ行う
動画はこちら
この運動をすることによって、インナーマッスルが働きやすくなり、背中の筋肉の緊張もなくなります。
また、背骨も綺麗なS字を描いたカーブとなるので、身体への負担も少なくなります。
日頃から姿勢を意識する方や姿勢が悪いのではないかと思う方は、ぜひ試してみてください。
まとめ
・一般的な良い姿勢が疲れやすい身体を作っている原因かもしれない。
・背骨は真っ直ぐではなく、S字カーブを描いた状態が良い状態。
・一般的な良い姿勢を意識することは背中の筋肉の緊張を招きやすくなる。
・疲れにくい姿勢はインナーマッスルを働かせること。
・インナーマッスルを働かせやすくするにはみぞおちが軽く丸めると良い。
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ヘッドトレーナー
<保有資格>
JCMA認定体軸セラピスト
JCMA認定ヨガセラピスト
RYT200
NASM-PES
NSCA-CPT
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