ストレッチは身体の柔軟性だけでなくリラックスや準備運動など色々な目的でできる取り入れやすい運動の一つです。
ただ、ストレッチをした直後は良くても時間が経つと元に戻ってしまう…どうせやるなら効果が少しでも長続きして欲しいと思います。
ストレッチをしているけど、身体がスッキリしない、効果をあまり感じることができない、という人は一緒に身体に効くストレッチについて考えていきましょう。
きっと今しているストレッチがさらに効果的になっていきます。
身体を伸ばすだけでは足りない
まず、あなたがしているストレッチが効果的かどうか簡単なチェック方法があります。
そのチェック方法は、「身体の柔軟性があるのに、腰痛や肩こりがあるか?」です。
身体が柔らかいということは、それだけ身体が動きやすい状態に近いはずですが、それでも肩こりや腰痛がある人がいます。
それは、柔らかくすることばかり考えすぎて、逆に筋肉がこわばってしまっているからです。
ストレッチといえば多少の痛みを感じる方が効果的と思いがちですが、痛みが出過ぎると筋肉の防御反射でアウターマッスルに力が入りやすくなります。
アウターマッスルは筋肉の中でも力が強くこわばりやすいため、身体を伸ばすことを目的に痛みが出るストレッチをすることで、筋肉がこわばってしまい、ストレッチの効果が半減してしまうのです。
また、痛みが出ると自律神経の中でも交感神経が働きやすいです。
交感神経は興奮作用のある働きがあるため、ストレッチが終わってもなかなかリラックスがしにくい状態になっています。
そのため、効果的なストレッチをするためには、まずは身体を伸ばすことが目的のストレッチをやめることが必要です。
インナーマッスルを意識したストレッチ
効果的なストレッチをするためには、アウターマッスルではなくインナーマッスルを働かせるストレッチです。
理屈は分かっても実際にどうやってやるのかがわからないと思いますので、今回はそのインナーマッスルを働かせるストレッチの秘密をお伝えします。
その秘密とは身体を伸ばすことを目的とするのではなく、身体を使うことを目的とすることです。
インナーマッスルを使うために必要な身体のポイントがあるため、そこを意識してストレッチをすることで同じ動きのストレッチでも効果が変わっていきます。
例えば前屈で考えてみましょう。
身体を伸ばすことを目的とすると、前屈をすることで太ももの裏を一生懸命伸ばそうとするため、太ももの裏の筋肉に集中してしまい、防御反応が出てこわばってしまいます。
ここで、身体を使うことを目的とすると、前屈であれば股関節の付け根を意識することで股関節に集中でき、太ももの裏は先ほどよりも意識せずに伸ばすことができます。
このように、身体のポイントを意識してストレッチをすることで効果的なストレッチにつながります。
今回は前屈と開脚のストレッチを紹介したいと思います。
<体幹が活きる前屈>
1.足を伸ばして座る
2.そけい部(股関節、足の付け根)を触る
3.そけい部を触った手を挟み込むようにして身体をできる範囲で倒す
4.手を離し前方に伸ばして、みぞおちを丸めながら脇からさらに手を伸ばすようにする
<体幹が活きる開脚>
1.足を伸ばして座る
2.そけい部(股関節、足の付け根)を触ってそこから開くように開脚する
3.そけい部を触った手を挟み込むようにして身体をできる範囲で倒す
4.手を離し前方に伸ばして、みぞおちを丸めながら脇からさらに手を伸ばすようにする
この2つのストレッチで出した、そけい部、みぞおち、脇がインナーマッスルを使うために必要な身体のポイントです。
これらのポイントを意識しながらストレッチをすることで、身体は伸びつつも痛みではなく柔軟性やリラックスができるストレッチになります。
ぜひ普段のストレッチや今まで痛みが出てストレッチを避けてきた方は実践してみてください。
ストレッチでは物足りなくなってきたら、次にステップとしてトレーニングに近いものを取り入れていくといいと思いますので、その際は下記を参考にしてみましょう。
<保有資格>
・理学療法士
・JCMA認定体軸セラピスト
医療−介護−障害福祉の事業をする会社のマネージャー職。
理学療法士、ピラティス、体幹トレーナー、第1種衛生管理者で動きの専門家。
ビジネス全般、IPO、M&A、組織作り、育成・教育。ビジネスができる身体を。
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