こんにちは
体軸コンディショニングのおのです。
今日は、「体軸と体幹の違い」について、
体軸コンディショニングではどのように捉えて説明しているのかをお伝えしていきます。
体軸と体幹の違い
- 体軸とは
体軸は、「身体を貫く軸状の意識」です。
意識なので、実体はありません。この「体軸」に代表されるような、
自分が自分の身体に向ける意識を身体意識(体性感覚)と呼びます。人は、この身体意識をガイドラインにして身体を動かしています。
例えば、陸上のトラックを逆回りに走ったり、利き手・利き足とは逆の手足で仕事をしたりするとき、なんだか変な感じがしたり、いつもの何倍も注意を払わないと上手にできないということがあります。
これは、普段無意識に使っているガイドライン(=身体意識)が通用しない動きだから、というわけです。この無意識の身体ガイドラインとも言える身体意識。
優秀なスポーツ選手や、武道家、パフォーマーは、共通した形状のものを持っています。
その形は身体の中心を垂直に貫く軸状で、これを「体軸」と呼んでいます。バレエの世界では「センター」と呼んだり、
武道の世界では「正中線」と呼んだりしますが、同じものです。 - 体幹とは
対して、「体幹」は頭と四肢を除いたいわゆる胴体の部分を指します。
これは実体があります。
「体幹」の中には、骨格、筋肉、内臓がおさまっています。
「体軸を強くする」と「体幹を強くする」の違い
ここから、少しややこしくなってきます。
なぜなら、
「体軸を強くする(鍛える)」
「体幹を強くする(鍛える)」
というと、多くの方にとってイメージ的には、
ほとんど同じもののように感じられてしまうからです。
「体軸を強くする(鍛える)」ためには、具体的にどうしたらいいか。「体幹を強くする(鍛える)」ためには、具体的にどうしたらいいのか。という切り口で体軸と体幹の違いを見ていきましょう。
- 具体的に「体軸」を強くするには
先ほどお伝えしたように、「体軸」は実体がない意識です。
ですので、実体があるもの(=身体)へ変換してトレーニングを行う必要があります。「体軸が通った身体」とは、「体軸筋が使えている身体」と言い換えることができます。
体軸筋とは、パフォーマンスが優れている人が共通して優位に使っているインナーマッスル群のことです。
パフォーマンスが優れている人は、共通してこの体軸筋を優位に使いながら、動作に応じて他の筋肉を劣位に使うという、身体の使い方をしています。
多くの人は、<身体の使い方が上手い人は、優位に使う筋肉と劣位に使う筋肉で身体全体に筋出力のグラデーションがある>という発想をそもそもしておらず、それぞれがそれぞれの感覚で、トレーニングをしがちです。
同じ師匠やコーチから同じ教わり方をしたのに、パフォーマンスの上がり方に差が出ることがあるのはこのためです。
ですので、まず体軸筋を優位に使えるような身体の使い方を身につける。
=どのパフォーマンスにも高い効果を期待できる基本的な筋出力のグラデーションを身につける
=体軸を強くする(鍛える)
ということになります。
- 具体的に「体幹」を強くするには
一方、「体幹を鍛える(強くする)」話です。
体幹を強くするために、腹筋や背筋運動をするという人がいます。
それは、腹筋や背筋が<体幹についている筋肉>だからです。
確かに、体幹の筋肉をトレーニングすると筋肉は大きく、固く、強くなります。ここで必要になってくるのが、
「なぜ、体幹トレーニングが必要なのか?」という理由・目的です。例えば、ボディービルダーのように「大きく強い筋肉を見せたい」という目的がある人は、
体幹についている筋肉を一つずつ大きくするトレーニングが必要です。しかし、ここまで読んでいる方のほとんどは、
ご自身の運動パフォーマンスを上げるための「体幹トレーニング」をしたい!
と思っている人が多いはずです。今一度、優秀なアスリート、パフォーマーを思い出してください。
彼らは共通して、「体幹が強い」「体幹が安定している」「体幹がブレない」です。
そして共通して、「体軸」という身体意識を持っており、「体軸筋が促通」している、
と前項で述べました。
体軸コンディショニングがお伝えする体幹トレーニングとは
ここまでもお伝えしてきたように、体軸コンディショニングスクールでは、
パフォーマンス向上を目指す人に必要な体幹トレーニングとは、
「体軸という身体意識を形成する体軸筋の促通、
さらに言えば体軸筋同士の筋連鎖を促通させるためのトレーニング」である。
とお伝えしています。
腹直筋や脊柱起立筋群などは、
体幹部にある筋肉ではありますが、体軸筋には分類していません。
優れた身体の使い方をする人の、体幹部、ひいては全身の筋肉の優位劣位の使い分けを、
ご自分の身体の中で再現できるようになるトレーニングが必要です。
(繰り返しになりますが、見た目の美しさを競う場合や、高齢者のリハビリなどの全体の筋肉量が著しく低下している場合の、単一筋のトレーニングは否定しません。目的とゴール設定によります。)
ここまでお読みいただきまして本当にありがとうございます!
読みながら、気になった点があったかと思います。
______________________________
・どのパフォーマンスにも高い効果を期待できる基本的な筋出力のグラデーションを身につける
・体幹部、ひいては全身の筋肉の優位劣位の使い分けを、ご自分の身体の中で再現するトレーニング
「それはどうやってやるの?」
→体軸コンディショニングスクールでは、このメソッドをヨガ・ピラティスに落とし込んでいます。→「体幹パーソナルトレーナー養成講座」でお伝えしています。
※ 2022年現在、動画視聴講座になっています。
______________________________
・「体軸筋」を定義するときには、どのような考え方を経ているのか?
・体軸も、身体意識は目に見えないという話だけど、
どのようにして優れたパフォーマーから共通の要素を抜き出したのか?
→ その答えは、体軸セラピスト養成コース(レベル1〜4)で学んでいきます。
______________________________
・話が難しい!!!簡単に体感したい!!
→とりあえず、Instagramを読むか、入門講座「体感アナトミー」にお越しください。
体感アナトミーの開催情報は、メルマガ、Instagramなどで随時お知らせしています。___________________________________
最新記事 by 体軸コンディショニングスクール (全て見る)
- ビックボスの秘策⁉新庄監督から学ぶ姿勢の極意 - 2022年3月10日
- こどもの運動神経が良くなる肩甲骨の使い方 - 2022年3月8日
- 靴底で分かるこどもの歩き方の特徴 - 2022年2月22日