体幹を安定させるためには仙骨を立てる

こんばんは。
福井を拠点に活動している理学療法士の山崎です。

あなたは体幹を安定させるために、何を気をつけていますか?
やはり腹筋ですか?

もちろん、それも大事です。

しかし、腹筋を鍛えていても、

・あまり体幹の安定性が変わらない。
・パフォーマンスが上がった気がしない…
・指導していても、相手の方が効果を感じてくれない。

そのような方は、仙骨に着目してみて下さい。

仙骨とは骨盤を構成する骨の一つです。

骨盤は左右の寛骨と仙骨、尾骨で構成されています。

そんな左右の寛骨に挟まれた仙骨ですが、
ニューテーション、カウンターニューテーションと言われる動きがあります。

それぞれ簡単に解説していきます。

仙骨のニューテーションとは、仙骨が前方に倒れて傾く運動になります。

例えば、前屈動作の初期には仙骨がニューテーションすると言われています。

反対にカウンターニューテーションとは、仙骨が後方に倒れて傾く運動です。

前屈動作の終了時や下肢の伸展と呼ばれる足を後ろに伸ばす動作で生じます。

このように仙骨自体も関節を介して動きが存在します。

また、その仙骨の動きは実は体幹の安定ととても深い関係にあるのです。

[仙骨の傾きで使う筋肉が変わる]

仙骨の傾きで筋力発揮が変わることを体感してみよう!

1、ひとりの人は真っ直ぐに立ち、仙骨を床と垂直になるようにします。

2、もうひとりの人は相手の骨盤を左右から押します。

この踏ん張る力を覚えておきます。

では次に、立っている人は腰を少し反るようにして仙骨をニューテーション(前傾)の方向に動かします。

その状態でもう一度骨盤を左右から押します。

または、立っている人は腰を少し丸めるようにして仙骨をカウンターニューテーション(後傾)の方向に動かします。

その状態で再度骨盤を左右から押します。

どうでしょう?

仙骨が立っている時が一番踏ん張れたのではないでしょうか。

仙骨が床と垂直(立っている)、
ニューテーション(前傾)、
カウンターニューテーション(後傾)、

という3つの状態でそれぞれ骨盤を押されて、どれも筋力発揮が変わったかと思います。

このように仙骨のポジション一つで使われる筋肉が異なるのです。

[仙骨を立てると体幹が効く理由]

仙骨がしっかりと立った状態では、
骨盤がニュートラルポジションに入りやすくなるため、体幹のインナーマッスルが機能しやすくなります。

体幹のインナーマッスルは、股関節、骨盤、背骨、胸郭を繋ぐ筋肉のユニットになります。

中でも土台となる骨盤は、体幹のインナーマッスルを機能させるためにはとても大切になります。

逆に仙骨がニューテーション(前傾)していると、
仙骨の後面に着く脊柱起立筋と言われる多くの背骨に着く筋肉が必要以上に働いている状態になります。

また、仙骨がカウンターニューテーション(後傾)している場合は、
仙骨から尾骨、骨盤底筋群を介して身体の前面にある腹直筋が必要以上に働いています。

そのため、仙骨が本来立っている状態でしっかりと優位に働くはずの体幹のインナーマッスルが働きにくくなり、
代わりにアウターマッスルが優位に働いてしまい、体幹の安定感を低下させてしまうのです。

そこで、仙骨を立てるために優位にしていきたい筋肉をご紹介致します。

[仙骨を立てるために優位に働かせたい3つの筋肉]

1、大腰筋

2、ハムストリングス

3、内転筋群

大腰筋とハムストリングスは骨盤の前後の動きをシーソーのように調節する働きがあります。

そのため、この2つの筋肉が前後で機能し合うことで間接的に仙骨をニュートラルポジションに持っていくことができるのです。

それに加え、内転筋群を働かせることで骨盤底筋群と筋肉のつながりがあるため、
内転筋が働くと同時に骨盤底筋群もしっかりと働き、骨盤の下から間接的に仙骨をニュートラルポジションに導いてくれます。

以下は、これらの筋肉を優位に働かせるためのワークです。

1、足を閉じて立ち、仙骨に手を当てる。

2、仙骨をニューテーション(前傾)の方向に手でアシストしながら3回動かす。

3、仙骨をカウンターニューテーション(後傾)の方向に手でアシストしながら3回動かす。

4、仙骨が床と垂直になる位置に持っていき、そこで腹式呼吸を3回行う。

5、1〜4を足を前後に大きく開いた姿勢でも左右行う。

仙骨をニュートラルポジションに持っていくことでしっかりと体幹の安定した姿勢が作れます。

普段の姿勢や運動前などに一度意識を向けて頂けたら幸いです。

・腹筋以外の方法で、体幹の安定性を高めたい。
・楽にパフォーマンスを上げる方法を知りたい。
・相手に効果を感じてもらえる方法が知りたい。

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