こんばんは。
福井を拠点に活動している山崎です。
年を重ねると次第にできにくくなってしまう動作というものがあります。
中でも代表的なものが「股割り」の動作です。
股割りとは、日常生活で言えば和式トイレにしゃがむ動作であったり、
相撲での力士がする屈む動作にあたります。
とても興味深いことに高齢の方であっても股割り動作がスムーズで股関節が安定している方は、
いつまでもしっかりと歩ける傾向にあります。
また、スポーツのパフォーマンスにもこの股割り動作がスムーズに行えることが
パフォーマンスアップのカギになるとも言われています。
今回はそんな股割り動作について、どのように身体操作に影響があるのか、
また身体構造上正しい股割り動作についてご紹介します。
[股割り動作ができなくなってしまう3つの理由]
股割り動作がスムーズにできなくなってしまう原因は様々ありますが、
中でも特に制限をきたしている3つのものがあります。
それは、
1、股関節の柔軟性低下
2、腰回りの柔軟性低下
3、骨盤(仙腸関節)の可動性低下
になります。
1、股関節の柔軟性低下
股関節は大腿骨と骨盤を繋ぐ関節であり、
人体の中でも強靭であり、かつ可動性の高い関節になります。
股割り動作では、股関節を深く曲げる・外に開く動きになります。
その際、股関節周りの靭帯や筋肉の柔軟性が低下していることで、
深く曲げる・外に開く動きを作ることができず、股割り動作を制限してしまいます。
2、腰周りの柔軟性低下
腰部には、5つの腰椎とその両側を走行する多裂筋や腰方形筋と言われる筋肉があります。
これらの組織は、腰周りを安定化させるためにとても重要です。
また、股割り動作の際、骨盤はやや後方に倒れ(後傾)、腰椎は丸まり(腰椎の屈曲)ます。
それにつられ先ほどの多裂筋や腰方形筋は引き伸ばされます。
しかし、腰周りの筋肉を固めてしまっているような人は、この多裂筋や腰方形筋が固くなってしまっているため、腰を丸める(腰椎の屈曲)動きが制限され、股割り動作が難しくなります。
3、骨盤(仙腸関節)の可動性低下
股割り動作では股関節の動きに連動して骨盤も僅かながら動きが見られます。
股割り動作で股関節が開くことで、
骨盤の関節である左右の仙骨と腸骨の間で構成される仙腸関節は、閉まる方向に作用します。
この仙腸関節の閉まる動きによって、
骨盤全体の安定化を担っていると言われています。
しかし、仙腸関節の動きが低下してしまうと、
股割り動作で股関節の開く動きと連動できず、
股関節の動きに制限をきたし、股割り動作が難しくなってしまいます。
[股割り動作が身体を安定化させる3つの理由]
股割り動作がスムーズにできるようになると、
1、重心が安定する
2、股関節を主導として身体が使える
3、下半身の力を体幹・上半身に上手く伝えられる
といった3つのメリットがあります。
ヒトの身体重心は骨盤内にあるため、
股割り動作がスムーズにできる身体状況は骨盤周辺の筋肉バランスが整っているので、
身体の重心が安定します。
また、股関節の動きの制限がないため、
上半身や体幹を支えている股関節を主導として身体をフリーに使えるようになるため、
動き出しが早くなったり、小さな力で大きな動きを作り出すことができます。
さらには、下半身の安定が増すため、
床反力と言われる床からはね返える力をスムーズに体幹や上半身に伝えることができるようになるため、
上半身までも巧みに操れるようになります。
[正しい股割り動作の習得法]
ただ単にしゃがむだけではなく、
ここでは股関節や骨盤を機能的に動かせるようになるための股割り動作習得方法をご紹介します。
《やり方》
姿勢:立位
1、足を肩幅の1.5倍横に広げ、つま先を45度外に向ける
2、手は胸の前で合掌させ、みぞおちを軽く丸める
3、身体が前後に傾かないようにして、真っ直ぐしゃがむ(踵が浮かないように)
4、しゃがんだ状態では両肘を膝の前に出し股を広げ、左右の股関節を揺するように骨盤を左右に動かす
5、真っ直ぐ立ち上がり開始姿勢に戻る
6、1〜5を3〜5回行ってください
《股割り動作の質を上げる3つのチェックポイント》
1、しゃがんだ際、つま先と膝の向きが同じ方向を向いているようにする
2、しゃがむ時と立ち上がる時は、骨盤が床と垂直の状態をキープする
3、しゃがんだ際、みぞおちが丸まりお尻をなるべく床に近づいているようにする
参考動画はこちら
https://youtu.be/Rnj2PMwVAzQ
*やり始めはなかなか下までスムーズに股割り動作ができません。
焦らず自分のペースに合わせてこまめに行っていってください。
慣れない時期は、椅子などに持たれながら行っていくと比較的楽に習得していくことができます。
他にも簡単な方法は、たくさんあります。
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あ
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